2017-01-26 22:00
社会
ミャンマー国軍、「行方不明の牧師」の拘束を認める

“警備上の理由”で秘密裏に拘束
ミャンマー国軍は、同国カチン州で行方不明になっているカチン・バプテスト・コンベンション(Kachin Baptist Convention:KBC)の牧師2名を拘束していることを認めた。拘束されているのはLangjaw Gam Seng氏とDumdaw Nawng Lat氏の2名で、昨年12月24日に軍施設に向かっているところを目撃されたのを最後に、行方がわからない状態だった。
今年1月16日には、国際人権団体等が両名の行方について情報提供を求める声明を発表している。
国軍はこれまで両名の拘束に関して否定しており、政府関係者は人権団体や牧師の家族からの質問に無言を通していたが、国防省が19日に“警備上の理由”で両名が秘密裏に拘束されたことを発表した。
国軍の活動を妨害
国防省の声明によると、拘束された2名の牧師は、武装集団のために「財政支援、情報提供、新兵の募集、悪評の拡散」をし、国軍の活動を妨害したとして訴えられているという。シャン州では、カチン独立軍(Kachin Independence Army)、タアン民族解放軍(Ta’ang National Liberation Army)、ミャンマー民族民主同盟軍(Myanmar Nationalities Democratic Alliance Army)、アラカン軍(Arakan Arm)で構成される北部連合軍と国軍との戦闘が続いており、2名の牧師は同州Mong Ko村でヤンゴンから来たジャーナリストらの取材を支援したという。
さらに、国軍活動情報や軍事資金を北部連合軍に与え、国際社会にミャンマー政府への不信感を抱かせるため、海外メディアに噂を広めたとされている。
一方、報道によると、2名の牧師は破壊された教会の写真撮影と地元住民へのインタビューに関して、ジャーナリストらを手助けしただけだとしている。
しかし、軍部の圧力の下、地方当局はジャーナリストに破壊された教会の写真を削除するよう要請したという。
ミャンマー最大のキリスト教派であるKBCは、カチン州とシャン州で続く戦闘により国内避難民となった人々へ援助を行っており、関係者は2名の牧師が反政府勢力を支援したという国軍の主張を非難している。
(画像はTHE CHRISTIAN TIMESより)
外部リンク
Burma Army Admits Detaining Two Catholic Church Leaders
http://morningstarnews.org/
Burmese army admits detaining two Baptist pastors who went missing last month
http://christiantimes.com/
Missing Kachin Pastors Confirmed Detained by Burma Army
http://www.irrawaddy.com/
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