2016-12-02 07:00
学術
4割が外来種に!ミャンマーのインレー湖で1世ぶりに魚類相調査

古代湖「インレー湖」に外来種が4割も
九州大学は11月29日、九州大学持続可能な社会を拓く決断科学センターの鹿野雄一准教授らが調査研究を行い、ミャンマーにあるインレー湖の淡水魚類相を明らかにしたことを発表した。インレー湖は伝統を受け継ぎながら湖上で生活する人が残る湖だが、地学的な歴史でも古くから存在が確認されている古代湖である。
一般的に、古代湖にはそのエリア特有の固有種が進化・生息するため、生物学的にみても重要な自然環境といえるだろう。
今回の調査はインレー湖とその周辺の68ヶ所で行われ、19科49種の淡水魚の生息が確認されている。
確認された在来種は28種で、そのうちの13種が固有種であった。また、17種は外来種・移入種で、インレー湖以外から持ち込まれたとみられる。
近年、ミャンマーは民主化に伴い経済発展が加速し、インレー湖周辺では急激な環境変化が心配されている。
九州大学などの研究グループが実施
調査研究は2014年から2016年にかけて、九州大学、京都大学、タイのカセサート大学、ミャンマーのタウンジー大学、ミャンマー森林局などが共同で実施したという。インレー湖の淡水魚類相調査は、英国のアナンデール博士が1918年に実施して以来、1世紀ぶり行われたことになる。
今回の調査では、アナンデール博士が発見した中で報告されなかった種がいくつか確認され、今後、新種として記載される予定だという。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
九州大学決断科学
http://ketsudan.kyushu-u.ac.jp/
九州大学
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/
九州大学のプレスリリース
http://www.kyushu-u.ac.jp/pdf
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