2017-10-06 20:15
政治
英外務大臣、ミャンマー訪問ドキュメンタリーで軽率な発言

仏教の聖地で、植民地時代の兵士の詩をつぶやく
イギリス外務省大臣のボリス・ジョンソン氏が、ミャンマーを訪問中、メディアを前に不適切な発言をしたことが話題になっている。話題になっているのは今年1月の出来事だ。ジョンソン氏は、ミャンマーで最も崇高な仏教遺跡であるシュエダゴンパゴダを前に、軽率な言葉をつぶやいてしまった。
映像では、ジョンソン氏が寺院の鐘をつき、敷地内を歩く様子が映される。その中でほんの10秒間ほど、在ミャンマー大使とジョンソン氏が並び、小声で話をしているシーンがある。
ここでジョンソン氏は、イギリスの詩人、キップリングの詩を読み始めた。ミャンマーの女の子にキスをしたイギリス兵士の思いが詠まれた詩で、植民地時代の退官軍人の目線で書かれているものだ。
デリケートなテーマの引用に「不適切」と非難の声
「寺院の鐘が呼んでいる。英国の兵よ、戻って来い・・・」ジョンソン氏が詩を読み始めると、大使が「マイクが入っている。あまり良くないことだ。」とすかさず止める。ジョンソン氏は「そうか?『マンダレーへの道』は?」と続けるが、「不適切だ。」とまた止められる。『マンダレーへの道』もミャンマーの女性を思い出す軍人の詩だ。
「これならいいだろう」というように、ジョンソン氏はモバイルフォンのカメラを寺院に向け、撮影を始めた。
これはイギリスの放送局チャンネル・4が制作したジョンソン氏のドキュメンタリー番組、「Boris Johnson : Blond Ambition」の中に見つかったシーンだが、彼の軽率な発言を非難する声が上がっている。
ビルマ・キャンペーンUKのMark Farmaner会長は、
あの場であんなことをするとは驚きだ。ミャンマーの人々は英国植民地時代を屈辱的ととらえ、いまだに憤慨している。
ラカイン州での迫害が問題になっている今、信じられないほど無神経だ。(The Guardianより)
ラカイン州での迫害が問題になっている今、信じられないほど無神経だ。(The Guardianより)
と述べている。
(画像はThe Guardianより)
外部リンク
The Guardian
https://www.theguardian.com/
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