2017-05-01 21:00
経済
ミャンマー政府、独自の衛星システム設置を計画

ミャンマー宇宙局の設立も視野に
ミャンマー情報省によると、同国運輸・通信省(Ministry of Transport and Communications)で4月28日、ミャンマー独自の衛星システムを設置するために、ミンスエ(Myint Swe)副大統領を委員長とする第1回調整会議が開催されたという。運営委員会の任務は、ミャンマー独自の衛星システムを設置するための政策、方法、手段の設定をはじめ、衛星システムの設定に関する合意に署名するためのガイドラインの設定、国際電気通信連合(ITU)や他の国際機関との調整など多岐にわたる。
また、現代の宇宙技術の習得や人材育成のための指導なども行い、必要に応じて「ミャンマー宇宙局(Myanmar Space Agency)」の設立も考慮しているという。
会議では、コストや使用量、衛星レンタルなど現在の衛星使用状況に関して説明があり、その後、国家衛星システムが確立された場合の省庁による便益と利用に関する議論が行われた。
ミンスエ副大統領は、
「収益性を計算し、必要なことを行うために、2018年から2019年の会計年度に予算が設定される」(プレスリリースより)
と述べている。これまでの衛星使用状況
ミンスエ副大統領によると、ミャンマーでは1979年から国際電話通信とテレビ受信のために、インテルサットV衛星(Intelsat V satellite)を使用。1990年1月には、静止軌道上のAsiaSat-1が、衛星通信システムとして使用されたという。
1998年6月には、地上の衛星通信システムは静止軌道上のThaiCom3に移され、トランスポンダの衛星利用は日々増加。コミュニケーションのために衛星を使用することに加え、放送部門の使用も増えている。
同様に、銀行、石油、ガス、鉱業、教育部門も、それぞれで衛星を借りて使用することでコストを高めているのが現状だ。
なお、トランスポンダ(transponder)はtransmitter(送信機)とresponder(応答機)からできた合成語で、自動的に応答信号を返す装置、あるいは受信した信号を再び地上に送信する中継器のことである。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
ミャンマー情報省のプレスリリース
http://www.moi.gov.mm/moi:eng/
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