2017-11-18 11:30
学術
新潟大学ミャンマー感染症研究拠点、ミャンマーでの活動を報告

倫理委員会に向けた書類などの準備
新潟大学ミャンマー感染症研究拠点では、2017年9月から10月までのミャンマー出張における活動について、11月14日付けのホームページで報告している。ミャンマーでは、既に、「インフルエンザ・呼吸器ウィルス」と「小児重症肺炎」のプロジェクトが実施されているが、ミャンマー政府関係機関より、倫理委員会にて、プロジェクトの進捗状況の報告や、規定の書類の提出などが求められているため、その準備に取り組んだ。
また、9月22日には、北海道大学大学院獣医学研究院(病原制御学分野、寄生虫学教室)の片倉教授と、University of Veterinary Scienceの副学長他、計3名のミャンマー人スタッフの訪問もあった。
倫理委員会の準備については、今後も引き続き取り組むこととなるが、現地スタッフとの共同作業を通じて、結束力の高まりを感じることができた、と報告している。
感染症制御や人材育成を目指す
新潟大学ミャンマー感染症研究拠点とは、日本医療研究開発機構の感染症研究国際展開戦略プログラム(J-GRID)における研究拠点として、ミャンマーの最大都市ヤンゴンにある国立衛生研究所(NHL)に感染症研究拠点を形成したもの。ミャンマーの呼吸器感染症の実態を明らかにし、感染症制御や全国の大学・研究機関と協働した高度専門人材育成を目的としている。
新潟大学は、ミャンマー保健省とのMOUに基づく10年以上の協力体制から、インフルエンザ研究センターの確立など、感染症研究の基盤を構築してきた。ミャンマーは、アジアにおける感染症の主要伝播経路であると同時に、これまでの調査から、日本より半年早く新しい抗原性のインフルエンザが人で流行することが判明しており、ワクチン株選定のための重要地点であることが確認されている。
このプロジェクトは、これまでの疫学研究に加え、病理学やウィルス学的見地から感染症制御への取り組みを発展させることも目指したものとなっている。
(画像は新潟大学ミャンマー感染症研究拠点より)
外部リンク
新潟大学ミャンマー感染症研究拠点
http://www.med.niigata-u.ac.jp/
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