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2015-10-07 15:00

社会

水の確保と道路整備を推進 JICA 2件の無償資金贈与契約を締結

JICA
掘削機や水中ポンプを配備し、安定的な水の確保へ
国際協力機構(JICA)は2日、9月24日と10月1日にミャンマー政府との間で無償資金協力の贈与契約を締結したと発表した。契約の締結は計2件で、供与限度総額は39億8200万円。

9月24日には、「第二次中央乾燥地村落給水計画」が締結された。供与限度額は12億4200万円。工期は、詳細設計・入札期間を含み27ヵ月を予定している。

同計画では、マンダレー・マグウェイ・ザガイン地域にまたがる中央乾燥地において井戸掘削に必要な機材を配備し、安全で安定的な水の確保を目的とする。

中央乾燥地は年間降水量が少なく、雨は5月から10月までの雨期に集中する傾向にある。生活用水はため池や地下水を利用するものの、乾期になると水源の枯渇や水質悪化により、住民は数キロ離れた水源への水くみを余儀なくされている。

同計画においては、掘削深度200m級及び250m級のトラック搭載型掘削機やエアーコンプレッサー、水中ポンプなどが配備される。これにより安定的な水の確保が期待できる。

道路整備で経済活動の活性化が期待
10月1日には、「カチン州及びチン州道路建設機材整備計画」が締結された。供与限度額は27億4000万円。工期は入札期間を含み18ヵ月を予定している。

ミャンマーで最も貧しい地域とされるカチン州とチン州では、道路整備が他の州や地域よりも遅れている。州都と地方都市を結ぶ道路は劣悪な状態となっており、豪雨が原因で道路の崩壊や地すべり、橋梁の流出が発生している。

同計画においては、ブルドーザやダンプトラックなど道路建設用機材を新たに調達し、カチン州の道路141kmとチン州の道路109kmが整備・拡張される。これにより、道路整備の促進と経済活動の活性化が期待される。

そのほか、ミャンマー建設省中央訓練センターにて、道路整備に必要な知識と技能の講習が実施され、ミャンマーにおける道路整備の技術力向上と、インフラ整備の質の向上が図られる。

今回契約が締結された両案件の対象地域では、7月からの豪雨によって大きな被害が発生した。今回の案件が実施されることにより、復興のためのインフラ整備促進が期待されている。


外部リンク

JICA(プレスリリース)
http://www.jica.go.jp/press/2015/20151002_02.html

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