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2016-05-07 11:00

社会

4月下旬に発生したカチン州の地滑り 救助活動が難航

地滑り
道路が寸断 ミャンマー軍ヘリによる支援も
ミャンマー北部・カチン州の中国国境にほど近いChipwi郡区では4月24日、大雨により洪水と地滑りが発生したが、災害が発生した地域に通じる道路が寸断されたことから、2週間ほど経過した現在も、救助活動は困難を余儀なくされている。

同郡区の議員によると、5つの村で135世帯が被害を受けたという。なお、死者はいないという。また、道路が寸断されたことから、4月30日には、ミャンマー軍のヘリコプターにより負傷者が運ばれたほか、支援物資の輸送も行われた。

過度の森林伐採で地滑り被害が拡大か
同郡区は、少数民族である「リス族」が居住する地域である。リス族は、キリスト教を信仰し、焼畑農業を行っている。4月下旬の大雨では暴風を伴ったが、多くの木がなぎ倒されたうえに天然ダムが形成された。その後、天然ダムが崩壊し、洪水が発生したと見られる。

同郡区周辺は、森林資源が豊かなこともあり、カチン新民主軍(NDA-K)や中国企業が森林を伐採し収入源としてきた。しかし、同郡区の住民は、過度の森林伐採は災害発生を招く恐れがあると警告したものの、同軍や中国企業は森林伐採を継続したという。

そのため、今回の災害は天災ではなく、人災との意見もある。


外部リンク

THE IRRAWADDY
http://www.irrawaddy.com/burma/villagers-pinned-down

UCAnews
http://www.ucanews.com/news/logging-mining-cited-as-cause

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