2016-04-22 06:00
社会
ミャンマー沖でボート転覆 21名死亡

ラカイン州のイスラム少数民族ロヒンギャが犠牲に
ミャンマー西部ラカイン州沖で60人以上が乗った船が19日に転覆し、子供9人を含む少なくとも21人が死亡したと、国連の報道官が20日、発表した。乗船していたのは、ラカイン州のイスラム少数民族ロヒンギャの避難民キャンプに暮らす人々で、市場への買い出しに向かっていたとみられる。行方不明者もおり、死者はさらに増える見通しだという。
ラカイン州の保安当局は事故を認めたが、犠牲者数は14名であると報告した。転覆の原因を当時波が荒かったためとし、また乗客を「ベンガル人」だとしている。
ミャンマーのロヒンギャ問題、早期解決を
ラカイン州では、2012年にイスラム教徒と仏教徒の大規模な衝突が起き数百人が殺害された。そのほとんどがロヒンギャであった。ミャンマーでは近年、仏教国家主義の台頭でロヒンギャに対する敵意が深まり、彼らの人権は当局によってひどく規制されている。このため迫害と貧困から逃れようと数万人が危険な船で近隣諸国へ向かう状況となっている。
アウンサンスーチー氏が導く民主政府は、国の混乱を落ち着かせるため、優先事項としてミャンマーの少数民族の自治権拡大を誓った。
しかし、ロヒンギャの窮地に対して強固な姿勢を取らなかったこと、11月の総選挙にイスラム教候補者を置かなかったことで、国際的に非難された。
米国の国際宗教自由委員会(USCIRF)は先週、新政府にラカイン州での虐待的な政策を早急に廃止するよう要請した。今後の政府の対応が注目される。
(画像はmizzimaより)
外部リンク
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