ミャンマーニュース

ミャンマー議会は3月15日、全議員の投票によりティンチョー（Htin Kyaw）氏を新大統領に選出した。

ティンチョー氏は国民民主連盟（NLD：National League for Democracy）の党首であるアウンサンスーチー氏の側近で、NLDが擁立した大統領候補である。

ティンチョー氏とともに大統領選を争ったのは、NLDが擁立したヘンリーヴァンチオ（Henry Van Thio）氏と軍人議員団から選出された元軍人のミンスエ（Myint Swe）氏。

大統領選で2番目に投票数が多かったミンスエ氏が第1副大統領に、そしてヘンリーヴァンチオ氏が第2副大統領に就任することとなった。

新大統領に選出されたティンチョー氏はスーチー氏が設立した慈善団体の幹部で、現役の議員ではない。

ミャンマーでは軍事政権が続き、数十年にわたり国のトップは軍出身者が務めていた。

3月30日で任期を終えるテインセイン現大統領は2011年の大統領就任以降、アウンサンスーチー氏の活動を容認するだけでなく民主化に向けた道筋をつけた人物だが、軍出身である。

一方、今回選出されたティンチョー氏は民間人。スーチー氏の“代理”大統領ともいわれているが、民主的なプロセスを経て選出された“軍出身者ではない”人物が国家指導者になるのは1960年代以降初めてとなる。

ティンチョー氏の大統領就任は今月末で、5年の任期となる。今後は、スーチー氏の大臣就任を含め、新政権の閣僚人事に注目が集まるところだ。

（画像はBBCより）

外部リンク

Myanmar parliament elects first civilian president in decades
http://www.bbc.com/

Aung San Suu Kyi confidante Htin Kyaw elected Myanmar president
http://edition.cnn.com/

Htin Kyaw elected as Myanmar's first civilian leader in decades after parliamentary ballot
http://www.abc.net.au/