2014-08-28 10:00
社会
国連、ミャンマーの難民について報告書を発表

迫害逃れ、インド洋横断
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が、ミャンマーからインド洋を横断しようとしている約20,000人の難民について、レポートを発表した。(UNHCRニュースより)
レポートによれば、難民のほとんどはイスラム系少数民族のロヒンギャ族。迫害から逃れるためミャンマーからベンガル湾を横断、東南アジアの海を通り抜けてオーストラリアへ向かおうとしているという。
現在、7,000人以上の亡命希望者と難民が拘留施設に収容されているという。そのうち5,000人は、オーストラリアやパプアニューギニア、ナウルのセンターに滞在している。
UNHCRスポークスマンは、
生存者はミャンマーやバングラデシュから、タイ、マレーシア、インドネシアへの非常に厳しい旅を乗り越えた。しかし、不法な密入国を全て受け入れることは難しい。(UNHCRニュースより)
と語っている。
急増するボート難民 全ての受け入れは不可能
レポートによると、今年6月までの1年間で、ベンガル湾から出国を試みた難民は53,000人。1年前より61%増加している。2012年、ラカイン州でロヒンギャ族の迫害が起こってから、人々は安全な場所を得るために危険な旅を選んでいる。難民ボートは小さなボートから、700人を収容できる貨物船や釣り船に変化している。以前は大半が男性だったが、女性や子どもの姿も見られるという。
航海は10月以降4か月間の、比較的海が穏やかな時期が選ばれる。多くの乗客は50ドルから300ドルを支払い、ボートに乗る。航海は平均1、2週間、最高2か月にもなる。多くの難民が航海途中で病気になる。食料や水は不足し、死者も出るという。
東南アジア各国では、難民に対応するための正式な法が定められていない。入国できたとしても、難民は拘留、もしくは国外追放される場合もある。
UNHCRは、難民を保護するための法を定め、非常に困難な環境を改善できるよう、訴えている。
外部リンク
国連ニュースセンター
http://www.un.org
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