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2014-09-19 20:00

政治

KPSN、JICAの南東ビルマ/ミャンマー開発計画案に懸念

JICA
疲弊した地域にインフラ整備計画は時期尚早
2014年8月、カレン民族平和支援ネットワーク(Karen Peace Support Network:KPSN)は国際協力機構(JICA)が提示した計画案「ミャンマー少数民族のための南東部地域総合開発予備調査 最終レポート 2013年10月」に対し、それが時期尚早かつ欠陥を伴うものであり、地域内の対立を増長する危険性があるとの報告書を公開した。

計画案はカレンおよびモン州出身の国外難民・国内避難民(IDPs)の帰還と定住支援を目的としたもので、ミャンマーの南東地域に日本からの投資を呼び込み、道路網のアップグレードと拡大、工業団地や都市インフラ、またゴムプランテーションなどの商用農地を整備することに重点を置いたもの。

KPSNは同計画案が対象地域の住民ではなく主に中央政府や州政府との協議のみから作成されており、少数民族が開発政策に意見を述べられていないと批判している。

ただし現在、JICAのホームページには南東ビルマ/ミャンマーにおける開発についてのスピーチが公開されているものの、同プロジェクトに関する文書やリンクはない。

大規模開発プロジェクトの一時的停止を提言
KPSNは彼らが主張する現状を踏まえ、全面的な和平協定が締結し、民主的な権利が保障され、連邦国家の分権が達成されるまでを目途として、南東ビルマ/ミャンマーにおける大規模開発プロジェクトを一時的に停止することを提言している。

またJICAに対して同地域での紛争の原因に関してより深い分析・理解を求めるとともに、同計画案に関わる全ての開発プロジェクトが地域の市民社会組織との意味ある協力関係の上で実施されるべきだとした。


外部リンク

国際協力機構(JICA)の南東ビルマ/ミャンマー開発計画案に対する批評 カレン民族平和支援ネットワーク
http://www.mekongwatch.org/PDF/

Speech: Myanmar's Development in Regional Context and JICA's Engagement
http://www.jica.go.jp/english/about/
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