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2022-03-24 21:00

経済

ミャンマーで増加する偽札、中央銀行は虚偽情報と否定

偽札
知らないうちに偽札を手にしても自己負担
ミャンマーでは2月以降、通貨であるチャットの偽札が多く出回っているという。一方、ミャンマー中央銀行は新しく印刷された合法的な紙幣が偽造通貨だとうわさされていると主張している。

報道によると、偽札に関する情報はソーシャルメディアに投稿され、ここ数週間で100万チャット(560米ドル:約6万8,000円)相当の偽札をわずか10万チャット(56米ドル:約6,800円)で提供する広告が急増しているようだ。

また、あるFacebookユーザーは、偽札が増えていることについて不満を述べるとともに、水道の水で偽札の印刷が落ちるビデオを投稿した。

一方、知らないうちに偽札を手にした場合、国民は自分でその分を負担しなければならず、1万チャット(約680円)の偽札を2~3枚手にした場合、ミャンマー国民にとっては負担が大きい金額となる。

両替商などは偽札を検出する機械を有しているが、一般の人々にとっては偽札かどうかを見極めるのは困難だという。

印刷の精度が偽札騒動の原因か
ミャンマー中央銀行のWinThaw副総裁は、
「新しく印刷された紙幣は、古い紙幣と比べて見た目や感じがわずかに異なっていても本物である」(VOAより)
と述べている。

APF通信社によると、2021年2月1日に軍事政権が権力を掌握してから、欧州連合はミャンマーでのビジネスを妨げる制裁措置を発した。それを受けて、ドイツのギーゼッケ・アンド・デブリエント(Giesecke+Devrient)は紙幣の生産を停止した。

地元の報道機関は、ミャンマー中央銀行が新紙幣を印刷していることを公式に発表していなかったが、2021年8月に新紙幣が流通し始めたことを明らかにしている。

印刷の精度がドイツの企業より劣るためか、紙幣が色あせたり色が変わったりしたため、今年になって人々が疑問を持つようになったというが、真偽の程は定かではない。

ミャンマーでは軍事クーデター以前にも偽札は存在していたが、現在のように普及することはなく、公然と販売されることもなかった。

このような偽札流通の一因には、軍事クーデター後のチャットへの信頼低下があるだろう。

(画像はRadio Free Asiaより)


外部リンク

Reports of fake banknotes on the rise amid economic turmoil in Myanmar
https://www.rfa.org/

Myanmar Central Bank Moves to Dispel Counterfeit Banknote Rumors
https://www.voanews.com/

Counterfeit banknotes on the rise in Burma
http://tollywoodviral.com/

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