2022-03-21 07:00
経済
タイ国営企業、米・仏エネルギー企業が撤退したミャンマーのガス田を継承

軍事政権の唯一最大の外貨収入源
タイ石油公社(PTT)の子会社であるPTT Exploration and Production Public Company Limited(PTTEP)は3月14日、世界的な巨大エネルギー企業であるフランスのトタルエナジーズ(TotalEnergies)とアメリカのシェブロン(Chevron Corporation)が撤退した後、ミャンマーのヤダナガス田の操業を引き継ぐことを発表した。昨年ミャンマーで起きた軍事クーデター後、アメリカとフランスのエネルギー企業は人権団体による国際的な圧力に直面し、軍事政権との財政的関係を断ち切るためにミャンマーから撤退することを発表している。
アンダマン海のヤダナガス田はミャンマーとタイに電力を供給しているが、軍事政権が管理するミャンマー石油ガス企業(MOGE)の唯一最大の外貨収入源であり、年間10億ドル以上を生み出していると人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチが指摘していた。
ミャンマーとタイの人々に欠かせない天然ガス供給源
PTTEPは声明の中で、ヤダナプロジェクトはミャンマーとタイの人々の生活に欠かせない天然ガス供給源であるとした上で、「トタルエナジーズがヤダナプロジェクトから撤退することを発表した後、PTTEPは天然ガス供給の中断がないことを保証するために、後継事業者としての一歩を踏み出すことを徹底的に検討した」(プレスリリースより)
と述べている。PTTEPによると、この油田はミャンマーのガス需要の約50%を占め、タイのガス需要の約11%を占めるという。
なお、PTTEPは7月20日から操業を引き継ぐ予定である。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
PTTEP
https://www.pttep.com/
PTTEPのプレスリリース
https://www.pttep.com/en/
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