2021-12-05 08:00
社会
ミャンマーの貧困率が3倍に、2022年初頭に国民の半数が貧困化:国連調査

15年間の経済成長を消し去る可能性も
国連開発計画(UNDP)の調査によると、COVID-19のパンデミックと軍事クーデターによる複合的な影響により、ミャンマーの貧困率が都市部で3倍になり、2022年初頭までに5,500万人の人口のほぼ半分(約2,500万人)が貧困化するという。UNDPは最新の報告書『Impact of the Twin Crises on Human Welfare in Myanmar』でCOVID-19のパンデミックとその後のクーデターの影響について詳しく説明している。
この報告書は、今年4月初旬にUNDPが発表した『COVID-19, Coup d'Etat and Poverty』という報告書に基づいているという。
また、2021年5月から6月に実施された調査に基づいて、
「ミャンマーの貧困者数は2005年以降見られなかったレベルに戻り、パンデミック前の15年間の経済成長を事実上消し去る可能性がある」(プレスリリースより)
と最新の報告書で述べている。悪い兆候
UNDPのアジア太平洋地域局長であるKanni Wignaraja氏は、ミャンマーが脆弱な状態に急速に陥っていることに警鐘を鳴らし、「この規模が貧困層に陥るのは中級階層を失うことを意味する可能性があり、この危機からの急速な回復にとって悪い兆候だ」(プレスリリースより)
との見解を示した。パンデミックと軍事クーデターですでに貧困の危機にひんしているチン州やラカイン州などでは、高い貧困率を維持することが予測されている。
調査によると、繊維、観光、ホスピタリティ、建設の各部門は、中小企業と同様にパンデミックと政治的混乱によって特に大きな打撃を受けているという。
これらの産業はミャンマーの都市部に集中しており、都市部の世帯の約27%が主要な交通手段であるバイクを手放している。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
UNDP
https://www.undp.org/
UNDPのプレスリリース
https://www.asia-pacific.undp.org/
Impact of the Twin Crises on Human Welfare in Myanmar
https://www.asia-pacific.undp.org/
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