2021-12-17 08:00
社会
ミャンマーで拘束された写真家が尋問中に死亡:国境なき記者団

世界はもはや傍観していてはいけない
言論の自由の擁護を目的とした国際ジャーナリスト組織『国境なき記者団(RSF)』は12月14日、フリーランスの写真家であるSoe Naing氏がミャンマー当局に拘束された4日後に死亡したことを明らかにした。RSFによると、Soe Naing氏は10日に「世界人権デー」を記念して行われたヤンゴンでの平和的な抗議活動を報道しているときに拘束されたという。
また、フランス通信社を含むさまざまなメディアで働くフリーランスの写真家であるZaw Tun氏も、死亡したSoe Naing氏とともに拘束されている。
RSFのアジア太平洋デスクの責任者であるダニエル・バスタード(Daniel Bastard)氏は、
「彼の死は警戒の合図として機能し、2月から国を動かしている軍事政権に新たな標的制裁を課すように国際社会に促す必要がある。世界はもはや何もせずに傍観していてはいけない」(プレスリリースより)
と見解を示した。ミャンマーでは治安部隊に拘束された後、尋問センターで厳しい尋問を受けることで知られており、国際人権団体もこれまでに拷問が行われていることを報告している。
拘束されているジャーナリストは少なくとも57人
ミャンマーではニュースを報道するだけでジャーナリストは治安部隊に拘束され、2月の軍事クーデター後には日本人やアメリカ人のジャーナリストも拘束された。日本人とアメリカ人のジャーナリストはすでに釈放されてそれぞれの国に帰国しているが、ミャンマー人のジャーナリストは未だに拘束されており、12日には他の2人も拘束されたという。
1人は『Democratic Voice of Burma』の記者で、深夜に兵士が自宅に来て拘束されている。RSFによると、同記者の拘束は、民主化運動家を標的にするために兵士が故意に発砲したという彼の最近の報道に対する報復だという。
もう1人は地域通信社に抗議した際に他の11人とともに拘束され、どちらの記者も親類や弁護士と話すことができないでいる。
RSFの報道の自由違反バロメーターによると、現在、少なくとも57人のジャーナリストがミャンマーで拘束されているという。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国境なき記者団
https://rsf.org/en
国境なき記者団のプレスリリース
https://rsf.org/en/news/
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