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2021-07-08 12:00

政治

国連高官、ミャンマー情勢が「多面的な人権の大惨事」に変化したことを警告

国連
残忍な戦術は国家反乱を誘発
国連人権高等弁務官であるミシェル・バチェレ氏は7月6日に行われた第47回人権理事会で、軍事クーデターとして始まったミャンマーの情勢が、政治危機から広範かつ体系的な民間人に対する「多面的な人権の大惨事」に急速に変化したとして警告した。

バチェレ氏は、国軍による弾圧にもかかわらず、軍事指導部が同国の支配を首尾よく確保しておらず、ミャンマーが求める国際的承認を獲得していないことを指摘。

「それどころか、その残忍な戦術は、政治的な方程式を変えた国家反乱を誘発した」(プレスリリースより)
と述べた上で、
「市民的不服従運動は多くの軍事支配の政府構造を停止させた」(プレスリリースより)
とつけ加えている。

さらに、“国民の明確な意志”を反映して、ミャンマーの人々に対する継続的な攻撃を止め、国を民主主義に戻すよう国軍に圧力をかけることに団結するよう国際社会に要請した。

悪化する国内事情
ミャンマーではクーデター以来、900人近くが殺害され、暴力的な軍事襲撃により約20万人が家を追われている。

また、医療施設、医療関係者、救急車、および患者に対する少なくとも240回の攻撃により、コロナウイルスの検査、治療、およびワクチン接種が無効になっている状況だ。

さらに、90人以上のジャーナリストが逮捕され、8つの主要メディアを閉鎖。教育者や医療関係者を含む公務員の広範な解雇も実施され、国内の多くの重要なサービスが遮断された。

このような弾圧により、ミャンマーの多くの地域で一部の人々が武器を取り、自己防衛グループを結成。いくつかの場所で攻撃を開始している。

バチェレ氏はこの暴力の激化が民間人に恐ろしい結果をもたらす可能性があることを懸念し、これらは安全保障理事会の行動により強化されるべきであり、ミャンマーへの武器の流入を防ぐために直ちに行動することを要請した。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国連
https://www.un.org/

国連のプレスリリース
https://news.un.org/

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