2021-04-11 18:00
社会
ミャンマー国軍、市民19人に死刑判決

17人が本人不在のまま
クーデターにより権力を掌握したミャンマー国軍は国営メディアで9日夜、国軍関係者を殺害したとして、軍法会議で市民19人が死刑判決を受けたことを明らかにした。報道によると、19人は軍事記念日だった3月27日、ミャンマー最大の都市ヤンゴンで国軍関係者を殺害し、別の国軍関係者を負傷させたという。
国営メディアでは、19人のうち17人が本人不在のまま判決が下されたと伝えている。また、不在の17人は指名手配リストに加えられた。
死刑判決を受けた19人が高等裁判所に控訴することは選択肢ではないが、国軍最高司令官であるミン・アウン・フライン上級大将は死刑判決を減刑したり取り消したりすることができるという。
なお、ミャンマーはクーデター前から死刑を科していたが、30年間死刑執行をしていない。
国際社会の助けは届くのか
国軍の報道官は首都ネピドーの記者会見で、「国は通常の状態に戻り、政府の省庁や銀行はまもなく完全な操業を再開する」(CNNより)
と述べている。しかしクーデターに反対する抗議は続いており、ビルマ政治囚支援協会によると、8日の夜の時点で48人の子供を含む614人が治安部隊によって殺害され、2,800人以上が拘束されているという。
18人のミャンマー大使のグループは声明を発表し、
「自由で公正で平和で民主的なミャンマーを信じるすべての人々の希望と願望を支援するために協力する」(CNNより)
と述べた上で、暴力を止めるよう促している。また、窮地に立たされたミャンマーの議員たちは、国連安全保障理事会に国軍に対して行動を起こすよう促したという。
一方、国連のミャンマー特使であるクリスティーネ・シュラナー・ブルゲナー氏はミャンマー訪問を打診したが、国軍により拒絶されている。
(画像はSouth China Morning Postより)
外部リンク
Myanmar military sentences 19 to death in first such move since coup
https://www.scmp.com/
19 people sentenced to death by Myanmar military
https://edition.cnn.com/
Myanmar tribunal sentences 19 to death for violence toward military
https://asia.nikkei.com/
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