2026-09-12 14:00
社会
ミャンマーの重要鉱物、環境破壊と紛争の資金源に 中国への供給拡大

レアアース採掘、電力・防衛産業を支える一方で環境に影響
ミャンマーが世界有数の重希土類元素(HREE)の供給地となる中、採掘による環境破壊と紛争との結び付きが深まっている。国際危機グループ(ICG)によると、ジスプロシウムやテルビウムは電気自動車や風力発電に使われる高性能磁石だけでなく、兵器の誘導・制御システムにも不可欠だという。
中国では環境規制強化により重希土類の採掘が縮小し、2016年以降、採掘の中心が国境を越えたミャンマー側へ移った。ミャンマーから中国への重希土類原料の輸出額は2014年の約150万ドルから2021年には約7億8000万ドルへ急増し、同年には中国にとって最大の重希土類原料供給国となった。
紛争地の鉱物、AIや軍備増強にも影響
採掘地域では環境への影響も深刻化している。ICGは、急斜面の森林伐採や浸出池、廃棄物区域の拡大を指摘。採掘による汚染はメコン川水系にも及び、タイやラオスへの越境影響が確認されているという。一方、東部ミャンマーのマン・モー鉱山では、2023年から停止していたスズの採掘が再開され、中国への輸出が増加している。報道によると、2026年上半期の中国によるミャンマー産スズ鉱石・精鉱の輸入量は約4万トンに達し、2025年通年をすでに上回ったという。スズは半導体など電子機器に使われ、AI産業にとって重要な資源でもある。
重要鉱物をめぐるミャンマーの供給網は、脱炭素化だけでなくAI産業や軍備増強とも結び付きつつあり、紛争と環境問題を抱える地域への依存が新たな課題となっている。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
ICG
https://www.crisisgroup.org/
ICGのプレスリリース
https://crisisgroup.org/
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