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2025-12-26 21:00

政治

国連、選挙を前にミャンマー軍による強制と暴力を警告

選挙
暴力と弾圧の環境下で行わる選挙
ミャンマーで予定されている選挙が近づく中、国連人権高等弁務官のフォルカー・トゥルク氏は12月23日、恐怖、暴力、大規模な弾圧の中で、軍から投票を強制され、武装反対派グループからボイコットの脅迫を受けるなど、民間人があらゆる側から強制されていると警告した。

トゥルク氏は報道発表で、
「今回の選挙は明らかに暴力と弾圧の環境下で行われている」(プレスリリースより)
と述べたうえで、
「表現の自由、結社、平和的な集会の自由の権利を行使するための条件は全く整っていない」(プレスリリースより)
とつけ加えている。

軍と反武装集団から圧力を受ける人々
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)はマンダレー管区を含む国内の複数の地域で避難民からの報告を受けており、投票のために家に戻らなければ襲撃したり家を奪ったりすると警告されている。ある情報筋によると、投票のために町に戻ってこないと「空爆を継続する」と脅されている人もいるという。

人々はまた、軍に反対する武装集団からの深刻な脅威にも直面。11月には女性教師9人が選挙に関する研修に参加するため移動中に拉致されたと報じられ、その後、加害者からの警告を受けて解放された。

さらに、ヤンゴンで自称「ヤンゴン軍」が2つの選挙管理事務所を爆破し、複数の選挙スタッフに負傷者が出た。同集団は選挙主催者への攻撃を継続する意向を示している。

新法で拘束されている人も
OHCHRによると、数十人が表現の自由を行使したとして新たに作られた「選挙保護法」に基づき拘留されているという。

中には極めて厳しい判決を受けた者もおり、ヤンゴン管区の若者3人は、反選挙ポスターを掲示した罪で懲役42年から49年の刑を宣告された。逮捕された人物の中には、映画監督、俳優、コメディアンなどの著名人も含まれており、彼らは選挙推進のプロパガンダ映画を批判したことで懲役7年の判決を受けたという。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国連
https://www.un.org/en/

国連のプレスリリース
https://news.un.org/en/

OHCHRのプレスリリース
https://www.ohchr.org/

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