2025-10-11 12:30
社会
民間人への軍事攻撃が激化する中、国連がミャンマーの空爆による死亡を非難

無差別攻撃の憂慮すべき事態に新たな一幕
国連は10月8日、子どもを含む民間人数十人が死亡したミャンマーの空爆を非難し、同国軍による無差別攻撃の「憂慮すべき事態」の一部だとの見解を示した。報道によると、6日にザガイン管区チャウンウー郡区で宗教的な祭りに参加していた民間人に爆弾が投下され、少なくとも24人が死亡、45人以上が負傷したという。
国連報道官のステファン・デュジャリック氏は記者団に対し、
「この悲劇的な事件が確認されれば、全国の民間人に影響を及ぼしている無差別攻撃の憂慮すべき事態に新たな一幕が加わることになるだろう」(プレスリリースより)
と述べたうえで、「空挺弾の無差別使用は容認できない。紛争当事者は皆、国際人道法および国際人権法に基づく義務を遵守しなければならない」(プレスリリースより)
とつけ加えた。空爆の急増
ザガインは2021年2月の軍事クーデター後に勃発した紛争で最も大きな被害を受けた地域の一つであり、今年初めの地震でも大きな被害を受け、人道支援の必要性がさらに高まった。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ザガインでは空爆と民間人の死者数が全国で最も多く記録されているという。2025年3月28日から5月31日までの間だけでも、108回以上の空爆が報告され、少なくとも89人が死亡した。
OHCHRによると、ミャンマー国軍は地震後の救出活動のため4月と5月に一時停戦を発表したにもかかわらず、「民間人が居住する地域や地震の被災地域」を攻撃するために、120ミリ迫撃砲弾を搭載できる新しいパラモーター戦術を含む航空戦力にますます依存しているという。
民間人を意図的に標的に
国連が9月に発表した報告書には、クーデター以降、少なくとも6,764人の民間人が死亡し、2万9,000人以上が政治的逮捕を受けたことが記録されている。2024年4月から2025年5月の間に確認された民間人の死者のほぼ半数は空襲によるもので、特にザガイン、マンダレー、シャン州が深刻な被害を受けたという。
また、市場、学校、住宅、礼拝所、避難民キャンプなど民間人や民間施設が意図的に標的にされたとの指摘もある。
(画像はプレスリリースより)
(C)UNICEF/Nyan Zay Htet
外部リンク
国連
https://www.un.org/en
国連のプレスリリース
https://news.un.org/en/story/2025/10/1166062
9月に発表された報告書
https://bangkok.ohchr.org/
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