2025-11-13 09:30
社会
数百人が行方不明 ミャンマー・ロヒンギャ難民船沈没の悲劇

タイとマレーシア国境付近で発生
マレーシア海上法令執行庁(MMEA)などの当局によると、ミャンマー西部ラカイン州を出発した難民を乗せた船が、タイとの国境近くマレーシアのランカウイ島沖で沈没し、数百人が行方不明だという。当初は生存者が13人、死亡者は少なくとも7人あるいは11人に上ると報道されていたが、時間とともに死亡者が増えており、11日時点で死亡者は21人になっている。
船には約70人が乗っており、3日前に複数の船でミャンマーのラカイン州を出発した約300人のロヒンギャ族の大規模な集団の一部だったという。
多くの乗船者は少数民族のロヒンギャ難民で、ミャンマー国内の紛争やバングラデシュの難民キャンプでの厳しい暮らしから逃れるために命がけの航海に出たとされる。
救助活動と横たわる人身売買の構図
報道によると、170平方海里を超える範囲で捜索が続けられており、マレーシアとタイの協力体制のもとで空・海両面からの捜索が進んでいるという。一方、船旅を仲介する人身売買組織の存在も指摘されており、乗船者1人あたり最大3,500ドルもの仲介料が課されていたとの報道も出ている。
この事件は、東南アジアにおけるロヒンギャ難民の海上ルートの危険性、そして国境を越えて展開する犯罪構造の深刻さを浮き彫りにしている。未だ多くの乗船者の生死が不明であり、関係各国が救助・保護体制を強化する必要性が改めて明らかとなった。
(画像はBBCより)
外部リンク
Boat with Rohingya migrants sinks off Malaysia, hundreds missing
https://www.reuters.com/
Eleven dead, hundreds missing after refugee boat sinks off Malaysian coast
https://www.aljazeera.com/
Seven dead after migrant boat sinks near Thai-Malaysian border
https://www.bbc.com/
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