2025-11-10 09:00
社会
中国、ミャンマー詐欺工場を断罪 主導者5人に死刑判決

大規模詐欺拠点摘発
中国・広東省深セン市の中級人民法院は、ミャンマー北東部・コーカン地域を拠点に大規模通信詐欺工場を運営していた組織の主導者5人に死刑判決を言い渡した。被告らは数十カ所の詐欺施設を構え、オンライン詐欺、賭博施設運営、誘拐・強制労働といった犯罪行為に及び、被害額は数十億ドルに上るとされる。
また、逃亡しようとした被害者らに対する暴力的な処罰も確認されており、犯罪の構造が単なる詐欺を超えた組織的な人権侵害を含んでいたことが浮き彫りとなった。
なお、中級人民法院は日本の高等裁判所に相当する「高級人民法院」の下位に位置し、省が管轄する市等に設置された裁判所である。
国境をまたぐ犯罪網と地域連携の課題
ミャンマーの「法の届かない地域」を起点とする詐欺工場の横行は、国境をまたいだ犯罪ネットワークの存在を示している。中国政府は自国民が被害・加害双方に関与していた事態を受け、近隣国と協力し摘発を強化してきたが、地域的な根絶にはなお課題が残る。
死刑判決を含む厳罰化は抑止力としての意味を持つが、詐欺組織は他国へ移動・再構築する動きを見せており、被害者保護や追跡のための国際的な枠組みの整備が急務だ。
(画像はBBCより)
外部リンク
China sentences infamous Myanmar scam mafia members to death
https://www.bbc.com/
China sentences 5 Myanmar scam kingpins to death
https://therecord.media/
Five people sentenced to death in China for their role in Myanmar scam centres
https://www.abc.net.au/
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