• TOP
  • >
  • 政治
  • >
  • 国連メカニズム、ミャンマー軍による選挙を前に国際犯罪の可能性を警告
2025-11-28 21:00

政治

国連メカニズム、ミャンマー軍による選挙を前に国際犯罪の可能性を警告

独立調査メカニズム
人道に対する罪に該当する可能性
ミャンマーで犯された最も重大な国際犯罪やその他の国際法違反の証拠を収集・分析するために設立された国連のミャンマー独立調査メカニズム(IIMM)は11月26日、ミャンマー軍当局が計画する12月28日開始予定の選挙を前に、同国で重大な国際犯罪が行われているという報告が増加していると警告した。

IIMMの責任者であるニコラス・クムジャン氏によると、自由かつ公正でない選挙、あるいは国の憲法に違反する選挙の実施は、このメカニズムの任務の範囲内では犯罪とはならず、任務は戦争犯罪、人道に対する罪、そしてジェノサイドに限定されているという。

そのような状況でありながら同氏は、
「しかしながら、メカニズムは、選挙に関連して民間人に対する迫害やテロの蔓延に相当し、人道に対する罪に該当する可能性のある行為があったという憂慮すべき報告を受けている」(プレスリリースより)
と懸念を示した。

懲役20年または死刑になる可能性がある選挙批判を犯罪とする法律
ミャンマー軍当局は2025年7月に選挙批判を犯罪とする法律を制定し、最高20年の懲役刑または死刑を科す可能性がある。

IIMMは、ソーシャルメディア上で選挙を批判したり、選挙反対のビラを配布したりしたとして、この法律に基づき、子どもを含む多数の人々が逮捕されたという報告を受けたという。

IIMMは法的根拠のない、あるいは適正手続きを経ない逮捕や、その結果生じた拘留に関する証拠を収集。

また、選挙を実施できる地域を拡大するために、ミャンマー軍が武装集団が現在支配している領土を奪還したり、民間人が居住する村々への空爆が増加したりしている報告についても調査が進んでいるという。

民間人を標的とすることは戦争法違反であり、民間人がいる地域への無差別空爆、そして候補者や開票作業員など、選挙に参加するあらゆる人々への攻撃は、戦争犯罪あるいは人道に対する罪に該当する可能性がある。

(画像はミャンマー独立調査メカニズム(IIMM)より)


外部リンク

ミャンマー独立調査メカニズム(IIMM)
https://iimm.un.org/

ミャンマー独立調査メカニズム(IIMM)のプレスリリース
https://iimm.un.org/en/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook