2025-09-04 14:00
政治
タイ、ミャンマー難民に合法的な就労を認める:HRW

最長1年間有効な就労許可証の申請が可能
国際人権団体であるヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)によると、タイ内閣が8月下旬、国境沿いのキャンプで暮らすミャンマー難民に合法的な就労を認める措置を承認したという。新たな就労許可証は、タイ政府に登録されている約8万人の難民にのみ発行され、そのうち推定4万2,000人が就労年齢に達している。難民はキャンプからの退去許可と、最長1年間有効な就労許可証を申請する必要があるという。
タイ政府は数十年にわたり、難民キャンプの難民の合法的な就労、自由な移動、公共サービスへのアクセスを禁じ、彼らを外国からの援助に大きく依存させてきた。しかし今年、 米国政府による食糧と医療サービスへの援助の大幅削減を受け、難民キャンプの絶望感は急激に増している。
なお、1980年代以降、ミャンマー軍の虐待から逃れてきた人々を保護してきた9つのキャンプには、約10万8,000人の難民が暮らしており、その半数近くがそこで生まれた。
難民の自立とタイ経済に大きな後押し
タイ当局は、許可申請手続きが透明で、アクセスしやすく、迅速であること、 そしてブローカーによる搾取や恐喝を防ぐための保護措置を講じていることを保証する必要がある。適切に実施されれば、この就労政策は難民の自立と独立を促進し、地域経済を活性化させ、権利を尊重し、繁栄するモデルとなるだろう。
ある難民は、
「若者として私たちは生計を立てたいし、知識やスキルを活かしたい」(プレスリリースより)
と述べたうえで、「キャンプを出て仕事に就き、家族を養えるチャンスがあれば、私はそれを受け入れる」(プレスリリースより)
とつけ加えている。多くの難民にとって、これは人生初の正式な雇用となるだろう。
(画像はプレスリリースより)
(C)2025 Valeria Mongelli/Anadolu via Getty Images
外部リンク
ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/
ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/
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