2025-08-10 09:00
社会
人権団体がミャンマーの刑務所における拷問と医療提供の拒否に懸念表明

拷問や虐待を直ちに停止するよう要求
アムネスティ・インターナショナルをはじめとする15の人権団体は8月5日に共同声明を発表し、ミャンマーの刑務所における人権危機が悪化の一途をたどっているとの報告に対し懸念を表明した。報告によると、2021年の軍事クーデター以来、1,800人以上が軍事政権に拘留中に死亡し、その多くは刑務所での組織的な医療拒否や、逮捕後の虐待的な尋問中に負った傷が未治療のままであることに起因するという。
15の人権団体による共同声明では、
「私たちはミャンマー軍に対し、自由を奪われた人々に対し、地域社会で受けられるのと同じ水準と選択肢の適切な医療へのアクセスを緊急に提供し、すべての被拘禁者に差別なくアクセスできるようにするとともに、被拘禁者に対する拷問やその他の虐待を直ちに停止するよう要求する」(プレスリリースより)
と訴えている。拘束者・死亡者数は実際よりも多くなる可能性あり
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は2024年9月の報告書で、2021年のクーデター以降、少なくとも1,853人が拘留中に死亡したと発表。監視員のデータによると、2025年1月から7月の間だけでも70人以上が拘留中に死亡したという。このうち少なくとも59人は、2025年3月に発生したマグニチュード7.7の地震の後、マンダレー管区の刑務所の脆弱な構造物が倒壊した際に死亡したと報告されている。
この数には、2021年のクーデターで軍によって打倒されたアウンサンスーチー氏率いる国民民主連盟を含む野党グループへの支持が判明している、あるいは支持しているとみなされたという理由のみで恣意的に拘束された人々も含まれているという。
特に刑務所へのアクセス制限や多くの国内メディアの禁止など、情報の入手と検証には障壁があるため、拘束された人数は実際よりも多くなる可能性がある。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
アムネスティ・インターナショナル
https://www.amnesty.org/en/
アムネスティ・インターナショナルのプレスリリース
https://www.amnesty.org.au/
共同声明
https://www.amnesty.org/en/documents/
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