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2025-05-26 08:00

社会

極度の絶望により427人のロヒンギャが海上で死亡したと懸念:UNHCR

ロヒンギャ難民
安全、保護、尊厳ある生活を求めて危険な旅に
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は5月23日、同月初めにミャンマー沖で起きた2件の船上事故の報道について深刻な懸念を示した。海上で死亡したロヒンギャ族の数は推定427人だという。

これは安全を求めたロヒンギャ難民が巻き込まれた海上での悲劇の中で、今年最も多くの死者を出すものとなるだろう。

2025年に入ってから、この地域で危険な海上移動を試みた人の5人に1人近くが死亡または行方不明と報告されており、アンダマン海とベンガル湾は世界で最も危険な海域の一つとなっている。

この地域にはモンスーンシーズンがすでに到来し、強風、降雨、荒海をもたらし、これらの船は特に危険な時期に航海しており、このような航海をする人々の絶望を反映している。

UNHCRアジア太平洋地域局長は、
「資金削減によって悪化した深刻な人道状況は、ロヒンギャの人々の生活に壊滅的な影響を与えている。ますます多くの人々が自らと家族の安全、保護、そして尊厳ある生活を求めて危険な旅に出るようになっている」(プレスリリースより)
と述べたうえで、
「今回の悲劇は、特に最初の庇護国における、意味のある保護へのアクセス、そして海路における責任の共有と共同の努力が、人命を救うために不可欠であることを、痛烈に思い起こさせるものだ」(プレスリリースより)
とつけ加えている。

拿捕された3隻目の船
報道によると、約514人のロヒンギャ族が2隻の別々の船で移動していたという。

1隻の船には267人が乗っており、そのうち半数以上はバングラデシュのコックスバザール難民キャンプから出発し、残りはミャンマーのラカイン州から出発したと伝えられている。この船は5月9日に沈没し、生存者はわずか66人だったという。

2隻目の船にはコックスバザール難民キャンプからの難民とラカイン州からのロヒンギャ避難民247人が乗っていたが、5月10日に転覆し、生存者はわずか21人だった。

また、約188人のロヒンギャ族を乗せた3隻目の船が5月14日にミャンマーを出航しようとしたところを拿捕されたという報告もあるという。

(画像はプレスリリースより)
(C)UNHCR/Kenzie Eagan


外部リンク

UNHCR
https://www.unhcr.org/

UNHCRのプレスリリース
https://www.unhcr.org/news/

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