2025-02-22 13:00
政治
アルゼンチン裁判所、ミャンマーの軍事指導者に国際逮捕令状を発行

残忍な弾圧に関連した殺人、拷問、性的暴力などの罪
アルゼンチンの裁判所は、2017年のロヒンギャ族に対する大量虐殺に関与したとして、ミャンマーの軍事指導者と他の軍幹部22名に対して国際逮捕状を発行した。2021年のクーデターで権力を掌握し、ミャンマーの軍事政権を率いるミン・アウン・フライン氏は、アルゼンチンの裁判所が発行した逮捕状の中心人物だ。同氏に対する罪状には、バングラデシュと国境を接するミャンマー西部のラカイン州におけるロヒンギャ族に対する軍の残忍な弾圧に関連した殺人、拷問、性的暴力などが含まれているという。
2017年以降、多くのロヒンギャ族が迫害と暴力から逃れ、より豊かでイスラム教徒が多数を占めるマレーシアや、約100万人が暮らすバングラデシュの難民キャンプへ逃れることを余儀なくされた。
ビルマ・ロヒンギャ組織UK(BROUK)は、2017年のミャンマー軍による弾圧の被害者であるロヒンギャ族を代表して、2019年にアルゼンチンで請願書を提出。同組織は、この弾圧を「ジェノサイド」に等しいとしている。
なお、アルゼンチンはどこで犯行が行われようとも重大犯罪の訴追を認める普遍的管轄権の原則に基づき、ロヒンギャ族に対する重大犯罪の捜査を開始した最初の国となった。
歴史的な一歩だが課題も
BROUKの代表はミャンマーの軍事指導者に国際逮捕令状が発行されたことについて、「これはビルマ軍の支配下で苦しんでいるロヒンギャ族とビルマ国民全員にとって正義に向けた歴史的な一歩だ」(Radio Free Asiaより)
と述べている。一方、ミャンマー軍事政権はアルゼンチンの裁判所からの令状に対してまだ公式には反応していない。しかし、軍事政権の報道官であるゾー・ミン・トゥン氏はアルゼンチンのミャンマーに対する法的権限を否定した。
アルゼンチンの人権弁護士で、ミャンマーの人権問題に関する元国連特別報告者であり、この事件の中心人物でもあるトマス・キンタナ氏は、ミン・アウン・フライン氏に対する逮捕状は大きな一歩だが、まだ課題は残っており、同国が未だ軍事政権の支配下にあり令状の執行が依然として困難だと指摘した。
アルゼンチンの裁判所の判決は、ミン・アウン・フライン氏と軍幹部の全世界での拘留を求めるインターポールの「赤手配書」につながると予想される。
なお、「赤手配書」とは世界中の法執行機関に対して、引き渡し、または同様の法的措置を待つ間、人物の所在を特定し暫定的に逮捕するよう要請するものである。
(画像はRadio Free Asiaより)
外部リンク
Argentina court calls for arrest warrant for Myanmar junta chief
https://www.rfa.org/
Argentina court issues international arrest warrant for Myanmar military leader
https://www.voanews.com/
Argentine court issues warrants for Myanmar officials accused of Rohingya 'genocide'
https://www.france24.com/
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