2025-01-03 08:00
政治
ミャンマー国勢調査で国の課題を明らかに

治安と物流の面で大きな課題に直面
ミャンマーの軍事政権は困難な状況下で実施された国勢調査の結果を発表したが、いくつかの課題が明らかとなった。地元メディアによると、内戦が続くなか実施された国勢調査は、治安と物流の面で大きな課題に直面。
データ収集期間は一部地域で12月まで延長されたものの、国内330郡区のうちデータ収集が完了したのはわずか145郡区だったという。
国勢調査を行った軍事政権は、現在抵抗勢力と民族武装組織(EAO)の支配下にある58郡区で実施できず、武装勢力が支配する紛争地帯を中心に127郡区では部分的にしか完了しなかった。
収集できたデータは国内の人口のわずか44%を占めるに過ぎず、この限られた調査範囲は軍事政権による国内の統制が制限されていることを浮き彫りにした。
国勢調査は軍政を正当化する試み
2021年2月に権力を掌握した軍は広範な抵抗に直面し、国は300万人以上の避難民を抱える戦場と化した。批評家らは、国勢調査は予定されている選挙の有権者名簿を作成するために利用されており、軍政を正当化する試みとみなされていると主張。
政府は国勢調査が和解と発展を支援するものだと主張しているが、反政府グループは非協力を呼びかけ、国勢調査員を攻撃するなど、ミャンマー全土に広がる深い不信感と混乱を際立たせた。
なお、軍事政権が発表した国勢調査では、人口が5,130万人と報告。10年前と比べてわずかに減少しているが、国際的な推定と比較すると人口数に食い違いが生じているという。
(画像はMyanmar NOWより)
外部リンク
Myanmar's Population Census Unveils Nation's Challenges Amid Election Controversies
https://www.devdiscourse.com/
Myanmar census reveals challenges amid civil war and political strife
https://shiawaves.com/
Census report reveals junta’s declining power across Myanmar
https://myanmar-now.org/
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