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2025-02-02 09:30

社会

ミャンマーの軍政掌握から4年、残虐行為に正義はなし:独立捜査メカニズム

IIMM
加害者が裁きを受けない限り暴力は悪化し続ける
国連人権理事会によって2018年に設立された「ミャンマーに関する独立捜査メカニズム(IIMM)」を率いるニコラス・クムジャン氏は1月30日に声明を発表し、ミャンマーの軍政掌握から4年経った今でも残虐な行為が続き、そこに正義はないことを訴えた。

IIMMが収集・分析した膨大な証拠によると、それ以来、深刻な国際犯罪が国中で起きているという。

国際刑事裁判所(ICC)の検察官は、2016年と2017年のロヒンギャに対する掃討作戦中に犯された罪について、ミャンマー国軍最高司令官のミン・アウン・フライン上級大将の逮捕状を請求。しかし、軍による政権掌握以降に起きた重大な国際犯罪に対する司法手続きは現在行われていない。

コラス・クムジャン氏は、
「加害者が裁きを受けない限り暴力は悪化し続け、ミャンマー国民の苦しみは増すばかりだ」(プレスリリースより)
と述べ、免責を終わらせることがミャンマー国民全員の平和な未来を築くために必要であるとの考えを示した。

なお、ミャンマーでは4年前、アウンサンスーチー氏率いる政府が国軍のクーデターにより打倒された。

ミャンマーで行われ続ける残虐行為
軍事政権に対する抗議はしばしば致命的な暴力によって鎮圧された。反対者とみなされた数千人が不法に投獄され、その多くが拷問、性的暴力、その他の虐待を受けている。

IIMMによると、ますます頻繁かつ無差別な空爆、砲撃、ドローン攻撃により民間人が殺害され、生存者が自宅から追い出され、病院、学校、礼拝所が破壊されているという。

IIMMが収集した証拠のほとんどがミャンマー軍による犯罪に関するものだが、レイプ、殺人、拷問など、他の武装グループによる残虐行為に関する憂慮すべき報告も調査。

加害者や被害者の民族、宗教、政治に関係なく、ミャンマー全土で犯された重大な国際犯罪の証拠を収集しているという。

(画像はIIMMより)


外部リンク

IIMM
https://iimm.un.org/

IIMMのプレスリリース
https://iimm.un.org/en/

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