2024-07-15 12:00
社会
供給削減の要請にもかかわらず燃料が依然としてミャンマーに到着:国際人権団体

民間人への攻撃に利用するリスク
国連との協議資格を有する国際人権団体のアムネスティ・インターナショナル(AI)は、軍による統治を終わらせようと戦う反政府勢力に対する違法な空爆に必要な資源を軍から奪うよう世界的に呼びかけられているにもかかわらず、航空燃料の積み荷が依然としてミャンマーに到着していることを明らかにした。AIは2024年1月、ミャンマー軍がサプライチェーンの一部に課された制裁を受けて、2023年を通じて航空燃料を輸入するための新たな回避戦術を暴露。このパターンは続いており、今年1月から6月の間に少なくとも2回、おそらく3回の航空燃料の輸送が同国に入っているという。
AIは輸送された航空燃料がミャンマーに到着後どのように使用されたかを正確には把握していないが、燃料が降ろされたターミナルを管理する軍が民間人への攻撃に利用するリスクが高いと指摘している。
ベトナム、中国、シンガポールを含む国々の共犯関係
2つの事例では、中国所有の「HUITONG78」石油タンカーがベトナムからミャンマーに燃料を輸送。シンガポールに拠点を置く燃料取り引き業者の「Sahara Energy International Pte. Ltd.」や中国国有企業の「CNOOC Trading(Singapore)Pte. Ltd.」など、他の企業もサプライチェーンで役割を果たしたようだ。おそらく3つ目の輸送も「HUITONG78」によるもので、2024年5月にアラブ首長国連邦(UAE)からミャンマーに到着したと見られる。
AIは、
「アムネスティ・インターナショナルがすでにこの無謀なサプライチェーンを暴露しているにもかかわらず、ミャンマー軍は航空燃料の輸入をまさに同じ中国の船舶とベトナムの企業に頼っている」(プレスリリースより)
と明言。さらに、
「これはミャンマー軍がまったくの無罪放免で活動していることと、ベトナム、中国、シンガポールを含む責任ある国の完全な共犯関係の両方を露骨に示している」(プレスリリースより)
と述べた。なお、燃料輸送に関しては、船主から保険会社、燃料取り引き業者まで関係者全員が含まれ、それらの企業に対して中止を呼びかけている。
(画像はプレスリリースより)
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外部リンク
アムネスティ・インターナショナル
https://www.amnesty.org/en/
アムネスティ・インターナショナルのプレスリリース
https://www.amnesty.org/en/
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