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2024-07-02 18:30

経済

ミャンマーで「イオン」幹部の日本人男性が拘束、コメ販売巡り

イオン
気候、買いだめ、対立でコメが高騰
ミャンマー軍事政権は6月30日、当局が定めた価格より高くコメを販売した疑いで、日本のスーパーマーケットチェーンを運営する「イオン」の幹部である日本人男性を拘束した。

拘束された日本人男性はカサマツ・ヒロシ氏で、イオンと現地企業が2016年にミャンマーで設立したスーパーマーケット合弁会社イオンオレンジで働く幹部である。

軍事政権はコメを含む必需品の価格を固定し、クーデター以降大幅に下落したミャンマー通貨チャットの基準為替レートを設定することで市場の安定化を図ってきた。

トレーダーによると、ミャンマーの主食であるコメの価格はここ数カ月で2倍以上に値上がりしており、国営メディアはエルニーニョ現象と市場の買いだめが原因だとしているが、軍事政権と反対派の対立もコメの植え付け、収穫、輸送を妨げているという。

なお、カサマツ氏はミャンマー人10人とともに拘束された。

他の企業にも影を落とす可能性がある日本人の拘束
在ミャンマー日本大使館によると、ヤンゴンの警察署でカサマツ氏と面会した弁護士は、同氏が取り調べを受けたとみられるが、健康上の問題はないと伝えたという。

同大使館は
「事実関係を確認中だが、早期釈放を求めている。イオンオレンジに対しても必要な支援を行っていく」(Kyodo Newsより)
と述べている。

また、林芳正官房長官は7月1日の東京での記者会見で、
「引き続き邦人保護の観点から適切に対応し、現地当局に早期釈放を求めていく」(the Japan timesより)
と述べたという。

欧米諸国とは異なり、日本はクーデター後に軍や関連個人・団体に制裁を課していないにもかかわらず、ミャンマーで日系企業関係者が拘束されたことになる。この事件は、同国における日本と関係のある他の企業にも影を落とす可能性があるだろう。

(画像はThe Irrawaddyより)


外部リンク

Official of Japanese supermarket chain Aeon detained in Myanmar
https://english.kyodonews.net/

Japanese Supermarket Chain Director Arrested in Myanmar for Price Gouging
https://www.irrawaddy.com/

Japanese business executive detained in Myanmar
https://www.japantimes.co.jp/
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