2024-06-16 12:30
社会
ミャンマー軍事政権、VPN使用の疑いで無作為な捜索を実施

高額の罰金や逮捕をちらつかせる治安部隊
ミャンマー軍事政権は、スマートフォンでの仮想プライベートネットワーク(VPN)の使用を路上などで無作為に取り締まっている。軍事政権は2021年2月のクーデター後、表現の自由を制限するためにFacebookやその他のメッセージアプリ、独立系メディアサイトをブロックした。
5月下旬には、ユーザーの位置情報を隠し、軍事政権の規制を回避できるようにするVPNソフトウェアの禁止を発表。
それ以来、治安部隊はヤンゴンやマンダレーなどの大都市、およびサガイン、バゴー、エーヤワディ、チン州の各郡で通行人を止め、ソフトウェアの使用を捜査。使用している人に高額の罰金や逮捕をちらつかせているという。
情報の流れの制限が目的か
ミャンマーで表現の自由擁護団体として活動するAthanが先月発表した報告書によると、国内330の郡区のうち90近くで、当局によってインターネット接続または電話サービス、あるいはその両方が遮断されているという。ミャンマーの大手通信会社MPT、Ooredoo、Atom、軍が支援するMytelの運営会社、および光ファイバーインターネットサービスは14日、運輸通信省の命令により、Facebook、Instagram、X、WhatsApp、VPNサービスへのアクセスが5月末に全国的に禁止されたことを明らかにした。
軍事政権がVPNの使用を禁止する裏には、情報の流れを制限したい意図があるとデジタル権利活動家は指摘。また、軍事政権に反対する人民防衛軍のメンバーは、反軍事政権軍の資金調達に不可欠だったソーシャルメディア経由で広がるオンラインキャンペーンを阻止することも目的としている可能性が高いと明言している。
(画像はThe Irrawaddyより)
外部リンク
Myanmar junta imposes random searches for VPNs
https://www.rfa.org/
Myanmar Junta Searching Phones for VPN Use
https://www.irrawaddy.com/
Myanmar’s embattled military government cracks down on free flow of news by blocking VPNs
https://apnews.com/
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