2023-12-08 15:30
経済
ミャンマー中央銀行、為替レートの設定を廃止
国内取引に外貨を使用しないよう命令
ミャンマー中央銀行(Central Bank of Myanmar:CBM)は12月5日、外貨取引の為替レートの設定を廃止することを発表した。今後は、外国為替取引の認可を受けた銀行が外国為替市場で取引(オンライン取引)を行う際、為替レートはCBMによって設定されるのではなく、市場レートに従って自由に行われることになる。
2021年のクーデター後に経済が崩壊し、ミャンマーチャットは暴落。そのためCBMは、米ドルに対するミャンマーチャットを安定させるため公定レートを設定した。
一部の輸出業者は、CBMが設定した公定レートで米ドル収益をミャンマーチャットに両替するよう求められており、中央銀行は8月、現地部門への圧力を緩和するため、国内取引に外貨を使用しないよう省庁や地方自治体に命令していたという。
軍事政権が困難に陥っている兆候か
ミャンマー国家行政評議会情報チームの報道官は12月6日、「為替規制の緩和は東南アジアの国の輸出を増やし、国内生産を促進することを目的としている」(新華社より)
と述べている。一方、アウンサンスーチー氏の顧問としてミャンマーで勤務していたオーストラリア人の経済学者であるショーン・ターネル(Sean Turnell)氏は、
「CBMの動きは軍事政権が困難に陥っている兆候だ」(cnaより)
とSNSで見解を述べた。ミャンマーの輸出と製造業は需要の低迷で減少しており、採掘活動の鈍化により主要な稼ぎ手である天然ガスの埋蔵量が外国企業による撤退で減少。さらに、軍所有のエネルギー会社に対する西側の制裁により、外貨入手に苦しんでいることが予想される。
(画像はcnaより)
外部リンク
CBM announces it will no longer fix the exchange rate but will allow sales at the market rate
https://elevenmyanmar.com/
Myanmar's central bank to no longer set forex rates
https://www.channelnewsasia.com/
Myanmar relaxes forex rule for exporters
https://english.news.cn/
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