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2023-10-05 16:00

政治

ミャンマーへの違法輸出で活動家らがインドネシアの国営兵器メーカーを告訴

武器輸出
ミャンマー国軍の武器ブローカーを通じて武器を供給
人権団体と活動家は10月2日、インドネシアの国有企業によるミャンマーへの武器輸送疑惑を調査するようインドネシア人権委員会に告訴状を提出したという。

調査を要請したのは、チン人権機関(Chin Human Rights Organization:CHRO)とミャンマー説明責任プロジェクト(Myanmar Accountability Project:MAP)の2つの人権団体と、インドネシアの法律家であり政治家でもあるマルズキ・ダルスマン(Marzuki Darusman)で構成される。

また、ミャンマーへの武器輸送疑惑を持たれているのは、インドネシアの兵器製造会社の「ピンダッド(PT Pindad)」、船舶製造会社の「パル・インドネシア(PT PAL Indonesia)」、航空機製造会社の「インドネシアン・エアロスペース(PT Dirgantara Indonesia)」の3社で、いずれも国有企業だ。

これらインドネシアの国有企業はミャンマー国軍の武器ブローカーの「True North」という企業を通じて、ミャンマーへ武器を供給していたという。

国際人権法と人道法を軽視するインドネシア政府
インドネシアは国連人権理事会の正式メンバーであり、「すべての国連加盟国に武器の流出を阻止するよう求める総会決議」に賛成票を投じたASEAN4カ国の1つであったが、インドネシアは秘密裏に武器の売却をしていたことになる。

マルズキ・ダルスマン氏は、
「国有企業として、これらの企業はインドネシア政府の直接管理下にあり、政府の監督と承認の対象となっている」(プレスリリースより)
と述べた上で、
「インドネシアの人権委員会には調査する義務があり、私は調査するよう強く求める」(プレスリリースより)
と付け加えた。

国際人権法と人道法に基づく義務を遵守すべきインドネシア政府の姿勢には疑問が残る。

(画像はMAPより)


外部リンク

MAP
https://the-world-is-watching.org/

MAPのプレスリリース
https://the-world-is-watching.org/pdf

CHRO
https://www.chinhumanrights.org/

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