2023-11-03 13:30
経済
米国、ミャンマーの国営石油・ガス企業を制裁の対象に
制裁の目的は軍事政権の能力低下
米国財務省外国資産管理局(OFAC)は10月31日、ミャンマー国営石油会社であるミャンマー石油ガス企業(MOGE)が関与する金融取り引きに制裁を課すことを発表した。MOGE の天然ガスプロジェクトは、ミャンマー軍事政権に年間 10 億米ドルを超える収益をもたらしており、同政権の唯一最大の対外収入源となっている。2021年2月のクーデター以来、その資金の流れは軍事政権が全国で実行した人道に対する罪と戦争犯罪に使われてきた。
MOGEに対するこの制裁措置は、ミャンマー国民に対する残虐行為のための武器を購入する政権の能力を低下させることを目的としている。
SDNリストへは追加せず
OFAC がMOGEに対して発動した今回の制裁措置では、米国人に対する直接的または間接的な提供、輸出、または再輸出を禁止し、MOGEの財産もしくは財産権に対する、または MOGE の利益のための金融サービスも禁じている。クーデター以来米国が制裁してきた他の軍政統制下の組織とは異なり、米国政府はMOGEをSDNリスト(特別指定国民および資格停止者リスト)へ追加することを差し控えた。同リストに追加されると、米国の銀行システムから事実上追放され、米国人との取り引きが禁止され、米国資産が凍結される。
米財務省の声明によると、米国政府はまた、英国とカナダと連携して行動し、ミャンマー軍に関係があるとされる3つの団体と5人の人物に対しても制裁を課すという。
なお、制裁が課されるのは12月15日からとなる。
(画像は米国財務省より)
外部リンク
米国財務省
https://home.treasury.gov/
米国財務省のプレスリリース
https://home.treasury.gov/news/
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