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2023-07-19 10:00

社会

マレーシアでミャンマー人活動家拉致、人権団体が緊急捜査を呼びかけ

活動家拉致
警察官を装った男らが家族全員を拉致
米国に基盤を持つ国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は7月17日、マレーシアでのミャンマー難民活動家とその家族の拉致に関する徹底的かつ透明性のある捜査を優先するよう政府に要請した。

HRWによると、目撃者からの情報と監視カメラの映像に基づいて、同月4日に警察官を装った身元不明の男らが、難民活動家のトゥザール・マウン(46歳)氏と夫、16歳の娘、17歳と21歳の息子をマレーシアの首都クアラルンプールの自宅から連れ去ったという。

HRWは、
「トゥザール・マウン氏とその家族が計画された作戦で拉致され、重大な危険にさらされているのではないかと懸念している」(プレスリリースより)
と述べた上で、
「マレーシア政府は家族の居場所を突き止め、安全を確保するために早急に行動すべきだ」(プレスリリースより)
と呼びかけた。

また、外国の政府もマレーシア当局に対し、この家族の居場所を早急に明らかにすることを強く要請すべきだと訴えている。

軍事政権の標的になった可能性を示唆
トゥザール・マウン氏は、ミャンマーの民主主義やマレーシアの難民と移民の権利を長年にわたって擁護している。

同氏はミャンマーのイスラム難民コミュニティとミャンマー移民労働者委員会の委員長を務めており、クーデターを起こした国軍に対抗して樹立された国民統一政府と緊密に協力してきた。

同氏のFacebookには9万3,000人以上のフォロワーがおり、クーデター後に政権を握ったミャンマー軍事政権による人権侵害に対する批判を投稿していたという。

同氏の友人や同僚は、同氏の影響力や現状改革主義が軍事政権の標的になった可能性があるのではないとか懸念を示している。

なお、クアラルンプールの警察はこの事件の捜査を開始している。

(画像はプレスリリースより)
(C)2023 private


外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/

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