2023-06-29 16:00
社会
ミャンマー当局が違法薬物を焼却処分、クーデター後に麻薬取り引きが急増

4億4,600万ドル相当の違法薬物を廃棄
ミャンマー当局は国際麻薬乱用・不正取り引き防止デーである6月26日、同国全土から押収した4億4,600万ドル相当以上の違法薬物を廃棄したという。国連の専門家がミャンマーでのアヘン・ヘロイン・メタンフェタミンの生産量が増加し、その輸出により南アジアや東南アジアの市場が拡大する恐れがあると警告した中で、ミャンマー当局が違法薬物を焼却処分した。
同日には民族反政府勢力と活動家が、軍事クーデターの影響でミャンマーでの麻薬の生産と使用が増加していると指摘。さらに専門家らは、2年前の軍事クーデター後にミャンマーでの暴力的な政情不安が麻薬生産の増加を引き起こしていると警告している。
違法薬物大国から抜け出せないミャンマーの現状
国連薬物犯罪事務所が今年初めに発表した報告書によると、ミャンマーではアヘンの生産が国軍によるクーデター後に盛んとなり、撲滅活動が停滞して経済の低迷で麻薬の取り引きに走る人が増えたため、山岳地帯におけるケシ栽培は10万エーカー以上増加したという。このような増加による潜在的な収量は精製アヘン790トンに相当し、クーデター前の生産量と比べて88%増加すると同報告書は指摘した。
ミャンマーには数十年にわたる武力紛争による政治的・経済的不安と関連した麻薬生産の長い歴史がある。貧しい農民の間で代替合法作物を奨励する試みが繰り返されているにもかかわらず、メタンフェタミンの主要な生産国および輸出国であり、アフガニスタンに次ぐ世界第2位のアヘンとヘロインの生産国でもある。
(画像はRadio Free Asiaより)
外部リンク
Myanmar burns $446 million worth of seized drugs as illicit trade booms in Southeast Asia
https://apnews.com/
Drug trade thrives in lawless post-coup Myanmar
https://www.rfa.org/
Myanmar authorities burn $446m in illegal drugs
https://www.aljazeera.com/
関連する記事
-
2025-04-30 18:30
-
2025-04-26 16:30
-
2025-04-24 09:30
-
2025-04-19 09:30
-
2025-04-17 15:00