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2023-08-23 12:00

社会

ミャンマー軍事政権、仏教に不快感を与える映画でスイス人含む14人を逮捕

スイス人映画監督
僧侶の尊厳と道徳を貶めた冒とく容疑
ミャンマーの国営新聞『ミャンマー・アリン(Myanmar Alin)』紙が8月19日に報じたところによると、スイスの映画監督が12歳の少女を含む14人のミャンマー人とともに8月8日に冒とく容疑で逮捕されたという。

逮捕されたのはスイス人の映画監督ディディエ・ヌスバウマー(Didier Nusbaumer)氏で、同氏が『Don't Expect Anything』というタイトルの75分間の長編映画を脚本、撮影、編集し、7月24日にYouTubeに投稿。

映画の短いクリップはTikTokやFacebookなどのソーシャルメディアで拡散され、ミャンマーの仏教民族主義者からの非難を集めている。

同国営新聞は、
「映画の主要な役柄に登場する人々は仏教徒であるにもかかわらず、不適切な行動をとり、身振りや会話を通じて僧侶の尊厳と道徳を貶めた」(swissinfo.chより)
と報じた。

また、ヌスバウマー監督とともに逮捕されたミャンマー人は、映画内で攻撃的かつ無礼な言葉を使用したため逮捕されている。

過去にも同様の事件が
ミャンマーでは過去にも仏教を冒とくしたとして外国人が逮捕されている。

2015年3月には、DJを模した仏陀のサイケデリックな描写をオンライン広告に掲載した後、仏教を侮辱した罪で2人のミャンマー人とともにニュージーランド人が逮捕され、懲役2年半の判決を受けた。

また、2016年10月にもミャンマー第2の都市マンダレーで、仏教僧侶が深夜の説法を放送するために使用する拡声器のプラグを外したオランダ人旅行者が仏教を侮辱したとして重労働を伴う3カ月の懲役刑を受けている。

なお、ミャンマーは国民の約90%が仏教徒であり、近年宗教的ナショナリズムが急増していることもあり、仏教を侮辱することは処罰の対象になるという。

(画像はThe Irrawaddyより)


外部リンク

Swiss citizen arrested in Myanmar for film said to insult Buddhism
https://www.swissinfo.ch/

Swiss Director, Amateur Actors Arrested for Blasphemy by Myanmar Junta
https://www.irrawaddy.com/

Myanmar arrests 14 including Swiss national over film deemed offensive to Buddhism
https://edition.cnn.com/

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