2023-06-18 15:00
社会
ミャンマー軍事政権、エーヤワディ・タイムズの報道ライセンスを剥奪

手段を選ばない軍事政権
ミャンマー軍事政権はエーヤワディ(イラワジ)地域を拠点とする通信社であるエーヤワディ・タイムズ(Ayeyarwaddy Times)の報道ライセンスを剥奪したという。世界各国の言論弾圧を監視する非営利団体のジャーナリスト保護委員会(Committee to Protect Journalists:CPJ)が6月16日に明らかにした。同紙の編集長であるサライ・タン・シン(Salai Thant Sin)氏によると、ミャンマー軍当局は6月10日、公共の平和と静けさを破壊する情報の流布を禁じる出版法の第8条に違反した疑いで、エーヤワディ・タイムズの報道ライセンスを取り消したという。
CPJの東南アジア上級代表ショーン・クリスピン(Shawn Crispin)氏は、
「ミャンマー軍事政権は、軍事政権の統治に関する独立報道を阻止、検閲、禁止するために手段を選ばない」(プレスリリースより)
と述べた上で、「当局はエーヤワディ・タイムズに対する不当な禁止を撤回し、記者への嫌がらせをやめ、すべての独立系報道機関が自由に活動できるようにすべきだ」(プレスリリースより)
とつけ加えた。ニュース出版社は軍事政権のターゲット
民主ビルマの声(Democratic Voice of Burmaor:DVB)の報告書によると、2021年2月1日にクーデターを起こして以来、軍事政権は14のニュース出版社を禁止したという。クーデター以降、軍当局がエーヤワディ・タイムズのジャーナリストを指名し、同じ記者を2度逮捕している。また、同紙の編集者は2022年10月に虚偽情報の流布と扇動の罪で懲役2年の判決を受けた後、最近釈放されたという。
なお、同紙のサライ・タン・シン編集長には逮捕状が出ているが亡命生活を送っており、報道ライセンスを剥奪された後も出版を続けるという。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
ジャーナリスト保護委員会
https://cpj.org/
ジャーナリスト保護委員会のプレスリリース
https://cpj.org/
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