2022-12-04 10:00
政治
ミャンマーの極秘軍事法廷で多数に「死刑」を宣告:国連

軍事クーデター以降に死刑宣告された人は139人
国連人権高等弁務官であるフォルカー・テュルク氏は12月2日、昨年2月にミャンマーで起きた軍事クーデター以降、同国で極秘に行われる軍事法廷で130人以上が「死刑」を宣告されたことを明らかにし、すべての死刑執行の中止と死刑の猶予期間の回帰を求めた。同氏は、
「軍は公正な裁判の基本原則に違反し、独立性と公平性の中心的な司法の保証に反して、極秘の法廷で訴訟を続けている」(プレスリリースより)
と現状について語った。この発言は、同週に発表された最新の死刑判決を受けてのものだ。
ミャンマーでは11月30日、少なくとも7人の大学生が軍事法廷で死刑を宣告された。また、12月1日には若い活動家に対して、さらに4件の死刑判決が下されている。
これら最新の死刑判決により、軍事クーデター以降に死刑を宣告された人の総数は139人となった。
ますます破局に陥るミャンマーの情勢
11月に行われたサミットでアントニオ・グテーレス国連事務総長は、ミャンマーの政治、治安、人権、人道状況が“ますます破局に陥っている”と警告し、エスカレートする暴力や不均衡な武力行使など、“ぞっとするような人権状況”を非難した。ミャンマーでは軍事クーデター以降、反対勢力を鎮圧するための政治的手段として、死刑判決を用いることに頼っている。
同国連事務総長によると、暴力を終わらせるために政治的対話の条件を作り出そうとするASEANおよび国際社会の努力を、ミャンマー軍事政権は軽視しているという。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国連
https://www.un.org/
国連のプレスリリース
https://news.un.org/
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