2022-10-24 19:00
経済
国際監視機関がミャンマーを金融犯罪のブラックリストに

違法な資金の流れに十分な進展が見られず
マネーロンダリングやテロ組織への資金供与に関する国際的な対策を推進する監視機関の「金融活動作業部会:FATF」は10月21日、ミャンマーを「国際的な金融ブラックリスト」に加え、加盟国に対してミャンマーでのビジネス関係と取り引きにデューディリジェンスを強化するよう求めた。FATFによると、ミャンマーは戦略的欠陥に対処することを2020年2月に約束したが、行動計画は2021年9月に期限切れになっていたという。
FATFは2022年6月、ミャンマーに対して2022年10月までに行動計画を迅速に完了するよう強く要請。さもなければFATFはそのメンバーに呼びかけ、すべての法域にミャンマーとのビジネス関係と取り引きにデューディリジェンスの強化を適用するよう要請することを伝えていた。
行動計画の期限を1年過ぎても違法な資金の流れに対処する上で十分な進展が見られず、その行動項目の大部分がまだ対処されていないことを考え、FATFは手順に沿ってさらなる行動が必要だと判断したという。
ミャンマーの事業体と個人は強化されたデューディリジェンスに直面
ミャンマーはハイリスクリストに載っていた北朝鮮とイランに加わることになり、ミャンマーの事業体と個人はグローバルな金融機関からの強化されたデューディリジェンスに直面することになる。最も深刻なケースでは、FATFは各国に対してブラックリストに載った国によるマネーロンダリングやテロ資金供与のリスクから国際金融システムを保護するために対策を講じるよう勧告するという。
なお、デューディリジェンスとは、投資対象の資産の価値・収益力・リスクなどをさまざまな観点から詳しく調査・分析することである。
(画像はThe Irrawaddyより)
外部リンク
Myanmar blacklisted, Russia sidelined by money-laundering watchdog
https://www.irrawaddy.com/
FATF blacklists Myanmar, calls for due diligence to transactions in nation
https://www.business-standard.com/
Myanmar put on financial task force’s blacklist over money laundering risks
https://www.straitstimes.com/
関連する記事
-
2025-04-30 18:30
-
2025-04-26 16:30
-
2025-04-24 09:30
-
2025-04-19 09:30
-
2025-04-17 15:00