2022-07-03 12:00
経済
キリンHD、ミャンマーでのビール事業の譲渡を発表

約224億円で売却
キリンホールディングス株式会社(以下「キリンHD」)は6月30日、ミャンマー国軍系企業との合弁で運営するMyanmar Brewery Limited(以下「MBL」)の株式を譲渡することを発表した。キリンHDによると、MBLの合弁パートナーであるMyanma Economic Holdings Public Company Limited(以下「MEHPCL」)と合意の上で、キリンHDの子会社であるKirin Holdings Singapore Pte. Ltd. が有するMBLの全株式をMBLに売却するという。売却金額は、約224億円である。
なお、キリンHDは2015年にMBLの株を取得した。
これまでの経緯
ミャンマーでは2021年2月に軍事クーデターが起きた後、MBLからキリンHDおよびMEHPCLへの配当金が、すべて軍事活動への資金提供に役立っているとの批判を受けた。国軍に対抗するミャンマー国民は、キリン一番を含むMBLの製品を禁制品と宣言して拒否。製品を破壊することもあった。そのため2021年の売り上げは30%以上減少し、前年同月比41%減だったという。
キリンHDは軍事クーデター以降、あらゆる選択肢を検討して合弁解消を目指していたが、2021年11月にMEHPCLが合弁会社であるMBLの精算を一方的にミャンマーの裁判所に申し立てた。
キリンHDは翌12月、シンガポール国際仲裁センター(SIAC)に仲裁を申請している。
キリンHDは2022年2月、ミャンマーでのビール事業に関して、6月までに合弁解消を目指す意向を表明していた。
なお、MEHPCLの申し立ては、2022年1月に裁判所により却下されている。
(画像はキリンHDより)
外部リンク
キリンHD
https://www.kirinholdings.com/
キリンHAのプレスリリース
https://pdf.irpocket.com/pdf
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