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2019-07-26 12:30

社会

ミャンマー映画監督の裁判「表現の自由への攻撃」:ペン・アメリカ

ペン・アメリカ
不都合な発信は逮捕へ?
世界中の「表現の自由」を擁護する非営利団体であるペン・アメリカ(PEN American)は7月23日、個人のFacebookでミャンマー軍を批判したとして逮捕された同国の映画監督のMin Htin Ko Ko Gyi氏の審理決定に、「表現の自由への攻撃」だとして容認できないとの声明を発表した。

ペン・アメリカのディレクターは、
「この逮捕は、ミャンマーにおけるあらゆる形態の反対意見を取り締まるためのより広範で持続的なパターンのほんの一部に過ぎず、他の芸術家、ジャーナリスト、および人権活動家に明確なメッセージを送ることを明確に意図している」(プレスリリースより)
と述べている。

また、同映画監督が無条件で直ちに釈放されること、そしてミャンマー政府が表現の自由に対する攻撃を止めることを要請した。

同映画監督は電気通信法第66条(d)と刑法第505条(a)に違反したとしてミャンマー軍に起訴されているが、ミャンマーではこれまでにも風刺的な演技をライブ配信したタンジャット(Thangyat)パフォーマンスの出演者をはじめ、ジャーナリストや著名なアーティストらが同法の下で起訴されている。

ミャンマー映画界に貢献する著名な映画監督
ペン・アメリカによると、Min Htin Ko Ko Gyi監督はミャンマーで「 Human Rights Human Dignity Film Festival(人権と人間の尊厳の映画祭)」を設立した著名な映画監督で、国際的な映画祭にも参加していたという。

また、他のミャンマー人映画製作者が海外の映画祭に参加するために貢献。逮捕後は、世界の映画監督ら約1000人が釈放を求める声明に署名している。

2010年にはASEANのイベントで、短編映画である「The Floating Tomatoes」が最高のドキュメンタリーを獲得した。

なお、同映画監督は肝臓癌による深刻な健康上の懸念にもかかわらず、保釈の要求を繰り返し否定されている。

(画像はペン・アメリカより)


外部リンク

ペン・アメリカ
https://pen.org/

ペン・アメリカのプレスリリース
https://pen.org/press-release/

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