2019-07-20 20:00
政治
米国、ロヒンギャ迫害のミャンマー国軍幹部の米国入国を禁止

ミャンマー政府の行動に懸念
米国務省は7月16日、ミャンマー北部ラカイン州で起きたイスラム系少数民族ロヒンギャに対する人権侵害で同国国軍幹部4人に対し、米国への入国禁止という制裁措置を発表した。この措置の対象となったのは、ミャンマー国軍上層部のミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)最高司令官、ソー・ウィン(Soe Win)副総司令官、Than Oo准将、Aung Aung准将の4人と彼らの家族だ。
米国のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官は声明で、
「2017年8月に始まった暴力キャンペーン中に、超法規的殺害を含む恐ろしい人権侵害について、当局者が責任を負うべきだ」(CNNより)
と述べている。また、同国務長官は、ミャンマー政府が人権侵害や虐待行為について責任を負うべき責任者を拘束するような行動をとっていないことに懸念を示した。
声明では、ミャンマーのインディン(Inn Din)村で発生した国軍兵士によるロヒンギャ10人の殺害に言及。同事件で逮捕された兵士が数ヶ月の拘留で釈放されたことにも疑問を投げかけている。
他のどの国の政府も行動を起こしていない
国連の報告によると、ミャンマー国軍の民族浄化作戦で90万人以上のロヒンギャがバングラデシュに逃避し、現在も過酷な状況下で生活しているという。国連は、国軍最高司令官を含むミャンマー国軍幹部の戦争犯罪とジェノサイド(大量虐殺)について捜査・訴追を要求している。
米国当局は、
「ミャンマー国軍幹部に対して、世界の他のどの政府も行動を起こしていない」(REUTERSより)
と述べ、宗教の自由を支持していることを強く訴えた。(画像はREUTERSより)
外部リンク
US sanctions four Myanmar military leaders for human rights violations
https://edition.cnn.com/
U.S. imposes sanctions on Myanmar commander in chief over Rohingya abuses
https://www.reuters.com/
U.S. imposes travel restrictions on Myanmar military leaders over ‘atrocities’
https://www.washingtonpost.com/
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