2019-05-27 04:00
社会
国連難民高等弁務官のミャンマー訪問終了、ロヒンギャ支援を約束

国内避難民に課題やニーズ等を質問
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の弁務官であるフィリッポ・グランディ(Filippo Grandi)氏は5月24日、5日間のミャンマー訪問を終え、避難民であるロヒンギャや他の影響を受けた地域社会を支援し、現在バングラデシュにいるミャンマーからの避難民が自発的かつ安全に帰国するために必要となる信頼を築くことを約束した。グランディ弁務官は5日間の訪問中、イスラム系少数民族ロヒンギャが多く暮らすラカイン州のマウンドー(Maungdaw)やブティダウン(Buthidaung)、シットウェ(Sittwe)などの町や村で国内避難民に会い、彼らの課題やニーズ、要望などを直接聞いている。
また訪問先で、UNHCRによる貯水池、道路整備、自転車の整備、技能訓練などのプロジェクトがすでに避難民の生活に変化をもたらしていることを伝え聞いたという。
ラカインの北部を移動している間、2017年の迫害を彷彿とさせるような風景が広がり、同弁務官はかつて植物で覆われたロヒンギャの村や点在していた住宅や市場などの痕跡を見ることができなかったという。
ミャンマー要人とも会合
グランディ弁務官はラカイン州で避難民に会うだけでなく、23日にはミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)国家顧問や他の高官とも会い、建設的かつ実質的な話し合いをした。同弁務官はミャンマー高官に対し、バングラデシュにいる避難民と国内避難民が安全に家に帰れるよう行動を起こすことを要請。持続可能で安全かつ自発的な解決策の必要性を強調した。
また、バングラデシュとラカイン州の避難民から聞いた重要な懸念も伝えたという。
同弁務官は24日、社会福祉・救済・復興省(Ministry of Social Welfare, Relief and Resettlement)の災害管理局と、UNHCRがより広い範囲で活動ができるよう新たな覚書も締結している。
(画像はプレスリリースより)
(C)UNHCR/Melissa Fleming
外部リンク
UNHCR
https://www.unhcr.org/
UNHCRのプレスリリース
https://www.unhcr.org/news/
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