2019-04-27 05:00
社会
米国、ミャンマー最高裁によるロイター記者の上告棄却に反発

表現の自由についての否定的なシグナル
米国は4月24日、ロヒンギャ危機の取材中に逮捕されたロイター通信のミャンマー人記者2人の裁判で、ミャンマー最高裁判所が下級審の判決を支持して同記者の上告を棄却したことを批判した。米国務省のモーガン・オータガス(Morgan Ortagus)報道官は、ミャンマー最高裁判所の決定が“表現の自由についての否定的なシグナル”になったことに言及した上で、
「米国はビルマでの最近の記者、政治活動家、市民社会のメンバー、風刺的な出演者の逮捕に“深く懸念”している」(FRANCE24より)
と述べている。上告が棄却されたロイター通信のワ・ロン(Wa Lone)記者とチョー・ソウ・ウー(Kyaw Soe Oo)記者は2017年12月、機密文書を保持しているとして逮捕され、2018年9月にヤンゴン地方裁判所で禁錮7年の判決を言い渡された。
また、2019年1月の控訴審では、十分な証拠が提供されていないとして棄却されている。
国際社会の批判も意に介さず
ロイター記者の逮捕は、報道の自由を支持する人々をはじめ、国際社会から批判を受けている。アントニオ・グテーレス(Antonio Guterres)国連事務総長は記者2人の継続的な収監に懸念を示し、国連報道官は
「ロヒンギャに対する人権侵害について報告したことで起訴されるのは容認できない」(Voice Of Asiaより)
と述べ、同国連事務総長が記者の釈放と報道の自由の尊重を求めてきたことに言及した。ミャンマーで民主主義を主導する事実上のリーダーであるアウンサンスーチー氏は、すでにこの事件への介入を断っている。
(画像はREUTERSより)
外部リンク
U.S. criticizes Myanmar court decision on Reuters journalists
https://www.reuters.com/
US Condemns Myanmar Ruling Keeping 2 Journalists Imprisoned
https://www.voanews.com/
US renews call on Myanmar to free Reuters reporters
https://www.france24.com/
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