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2020-04-11 19:00

社会

国際人権団体、コロナ注意喚起の壁画を描いたアーティスト逮捕に反発

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
死に神の姿が僧侶のようだと批判
米国に基盤を持つ国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch:HRW)は4月8日、新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)の流行について注意喚起する壁画を描いた3人のストリートアーティストを逮捕したミャンマー政府に対して、直ちにすべての刑事責任の取り下げを要求した。

HRWによると、ミャンマーの仏教強硬派がCOVID-19ウイルスを拡散させる死に神の姿が僧侶のように見えると不満を訴えた後、壁画を描いたストリートアーティストであるZayar Hnaung氏、Ja Sai氏、Naw Htun Aung氏が同月3日、「宗教を侮辱した」として逮捕されたという。

この壁画が描かれたのはカチン州の州都ミッチーナーで、アーティストは4月初めに完成した壁画をソーシャルメディアに投稿したが、オンラインでヘイトスピーチの攻撃にあい、その後に壁画は塗りつぶされている。

仏教強硬派に屈した当局
HRWのアジア担当副局長であるフィル・ロバートソン(Phil Robertson)氏は、ミャンマー当局が仏教強硬派によるアーティストの逮捕要求に屈したとして上で、
「ミャンマー政府がコロナウイルス危機について国民を教育するためにより多くのことをする必要がある時に、注意喚起している人々を逮捕することはなおさらばかげている」(プレスリリースより)
と述べている。

カチン州の宗教局の副局長によると、3人は法第295A条に基づいて正式に起訴され、最長2年の禁固刑になるという。


(画像はプレスリリースより)
(C)2020 Myitkyina News Journal


外部リンク

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
https://www.hrw.org/

ヒューマン・ライツ・ウォッチのプレスリリース
https://www.hrw.org/news/

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