2020-03-22 06:00
経済
JICA、ミャンマー園芸作物のバリューチェーン構築で「もうかる農業」実現へ
品質向上で収益アップ
JICA(国際協力機構)は3月18日、ミャンマー政府と「園芸作物の安全向上によるバリューチェーン構築プロジェクト」に関する技術協力の討議議事録に署名したことを明らかにした。また、ミャンマー情報省もJICAとの間で署名が交わされたことを発表している。同プロジェクトは、食の安全性を含めた市場の需要を考慮し、質の高い園芸作物の生産、流通、マーケティングの技術指導を行うという。
園芸作物に焦点を当てた理由は、生産量よりも品質の向上による収益性が重視されるためだ。付加価値の高い安全な園芸作物を生産することで、「もうかる農業」を実現しようとしている。
また、農家の所得向上につながる園芸作物のバリューチェーンも強化していくという。バリューチェーンとは、機能ごとに事業活動を分類し、競合と比較してどこに付加価値や強み・弱みがあるのかを分析し、事業戦略を改善するフレームワークである。
初の試み
日本のミャンマーに対する農業分野の国際協力は灌漑整備や稲作振興が中心で、園芸作物に焦点を当てるのは初めてとなる。また、企業と農家のマッチングや金融商品の開発等も重視しているが、金融を含む取り組みは東南アジアの農業セクターでは初の試みだという。
ミャンマーでは都市部と農村部の間に格差が生じているため、今回のプロジェクトで小規模農家の所得が向上して格差が解消されれば、社会全体の底上げも可能となるだろう。
なお、同プロジェクトは2020年3月から2024年3月まで実施される予定だ。
(画像はミャンマー情報省のプレスリリースより)
外部リンク
JICAのプレスリリース
https://www.jica.go.jp/press/
ミャンマー情報省のプレスリリース
https://www.moi.gov.mm/
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