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2020-08-14 10:00

政治

国際人権団体、ミャンマー政府へ「ロヒンギャの選挙参加」を要請

フォーティファイ・ライツ
ロヒンギャの立候補者を拒否
東南アジアに本拠を持つ国際人権団体のフォーティファイ・ライツ(Fortify Rights:FR)によると、ミャンマー・ラカイン州シットウェ県の選挙管理委員会が8月11日、イスラム系少数民族ロヒンギャの政党「民主人権党(DHRP)」のメンバーであるAbdul Rasheed氏が選挙へ立候補するのを拒否したという。

同氏はミャンマーで2020年11月8日に予定されている総選挙にシットウェ郡区からDHRPのメンバーとして立候補するため、8月5日にシットウェ県選挙管理委員会へ必要な書類を提出したが、11日に同委員会より申請を拒否された。

Abdul Rasheed氏は、
「彼らはロヒンギャが議会に参加することを望んでいない。それが、こんなことが起こっている唯一の理由だ」(プレスリリースより)
と述べ、ロヒンギャに制限が課されることに疑問を呈したという。

FRのマシュー・スミス(Matthew Smith)氏は、
「この拒絶は差別的であり、現在進行中のロヒンギャの大虐殺とは無関係ではない」(プレスリリースより)
と述べた上で、ミャンマー政府に対してロヒンギャの権利剥奪の停止を求めた。

なお、同氏は選挙出馬の権利を拒否された最初のロヒンギャである。

立候補の要件を満たしていない
Abdul Rasheed氏の申請を拒否したシットウェ県選挙管理委員会は、申請拒否の理由を「両親がどちらもミャンマー国民ではなかった」からだと説明。

ミャンマーの議会選挙法では、申請者の両親がミャンマー国民であることが要件だという。

一方、Abdul Rasheed氏は出生時の両親の国籍を証明し、父親が30年以上もミャンマー政府の公務員であることを証明した書類を選挙管理委員会に提出している。

ロヒンギャは2010年にミャンマーで行われた総選挙に参加し、2015年には3人のロヒンギャが議会に出馬。しかし政府は2015年、DHRPなどのロヒンギャ主導政党の維持、投票、立候補を除外した。

(画像はプレスリリースより)
(C)Claire Harbage/NPR,2017


外部リンク

フォーティファイ・ライツ
https://www.fortifyrights.org/

フォーティファイ・ライツのプレスリリース
https://www.fortifyrights.org/2020-08-12/

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