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2018-07-13 20:00

社会

ミャンマー政府、第3回和平交渉を開始

和平交渉
平和プロセスの遅延は民族グループの責任?
ミャンマー政府は7月11日、70年にわたる武力紛争と少数民族との緊張緩和を目指し、首都ネピドーで3回目となる和平交渉を開始した。

和平交渉には、政府や軍の関係者のほか、全国停戦協定に合意した民族グループと合意に至っていないグループからも代表者が参加している。

事実上のリーダーであるアウンサンスーチー国家特別顧問は開会の挨拶で、
「和平交渉の遅れが、国民の和平達成の機会に影響を及ぼす可能性があることを懸念している」(Radio Free Asiaより)
と述べた上で、
「それが今日、この和平交渉で政治的に問題を解決しようとしている理由だ」(Radio Free Asiaより)
とつけ加えた。

また、ミン・アウン・フライン国軍最高司令官は
「平和プロセスの遅延は、すでに発展が遅れている我が国をでき死させる」(Radio Free Asiaより)
と述べ、民族グループが和平プロセスを停滞させた責任を負うことを示唆したという。

国軍と権力を共有して和平交渉は合意に至るのか
2015年8月および2016年5月に開催された2回の和平交渉では、当事者間の不和を解決する上で大きな進展が見られなかった。

2015年以降、政府はいくつかの少数民族グループが合意した停戦協定を推進している。

しかし、他の主要な反政府勢力グループ、特に北部では、政治的条件が明確になるまで、この協定に合意することはないと見られている。

スーチー国家特別顧問の父であり「ビルマ建国の父」としても国民から愛されるアウンサン氏は、和平交渉に合意したいくつかの民族グループに連邦連合への加盟合意を条件に、離脱する権利と自治権を付与した。

しかし、アウンサン氏は暗殺され、合意は決裂。それ以来、民族グループは、アウンサン氏との合意を尊重しない軍事政権を非難していた。

スーチー国家特別顧問は「和平」を最優先事項に挙げているが、何十年にもわたり民族グループと戦闘を続けている国軍と権力を共有。民族グループからの合意をなかなか得られないのは、そこに原因があるのかもしれない。

(画像はRadio Free Asiaより)


外部リンク

Myanmar opens peace conference with ethnic rebels
https://www.aljazeera.com/

Myanmar Army blames ethnic groups for stalled peace talks
https://www.channelnewsasia.com/

Myanmar Opens New Round of Delicate Peace Talks With Ethnic Armies
https://www.rfa.org/

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